もちろん朝飯を待っているのだ。
何しろ島猫が目的の観光客ばかりである。
帰りの船は午後4時15分発なのだから腐るほど
時間はあるのに、約100匹の猫に持参した餌を
やって喜んでいる人ばかりである。
私はそういう人達と同じ行動は出来ない性格。
すると30歳ぐらいの女性が連れの男性に「ああ
いうのを見てるとげんなりする」と言いながら、
私が腰掛けていたベンチに腰掛けた。
みんなバチバチ撮影しているが、私とその女性は
撮影をしない。
他人を観ながら、同時に自分を観ているから同じ
ことをするのが気恥ずかしくなるのである。
・ ・・コヤツは私と似ているなぁ(笑)・・・
30分ほど猫への餌やりを観てから、私は先ず
島の探検に行くことを決めた。
かつて600人の住民が居たとは思えぬほど島
は小さく、集落は限られた場所に集まっている。
島を一周出来ると住民のバアチャンから聞いて
いたが、海岸線の切り立った崖の下に路は無く、
一旦行き始めた路を引き返して山路へと進路を
変えてみた。
途中の民家には朽ち果てた家が何軒もあり、猫
はそれらをねぐらにしているのであろう。
松山には守宮(やもり)が生息しているけれど、
この青島では生きていくのが大変であろう。
殆どの猫は野良だから、見つかり次第に食べら
れるからだ。
きっと蛇だって少ないに違いない。
そんなことを考えながら坂道を上がって行くと
間もなく廃校に着いた。
子供は住んで居ないから校舎だけである。
入り口に、なんと野口英夫博士像がある。
左腕を包帯に吊るしている博士像だ。
わたくし、野口英夫像と知って、苦笑した。
野口が火傷の傷を手術したのは学生時代までの
二度であり、事実と違う像に唖然としたからだ。
野口英夫は私が生まれた福島出身だから、少し
だけ詳しいのである。
今回のブログでも、まだ猫の画像はアップせず、
青島の景と暮らしが垣間見られる写真をお見せ
することにする。
それぞれの説明は省くが、一枚目の写真に映って
いる段差のある船着き場はかつては何処の小さな
港に付き物だった。
潮の上げ下げに関係なく何時でも船を付けられる
ように造られたのである。
嗚呼、名前が思い出せなくて残念!
・・・続く・・・
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