戸根明彦ブログ

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第15章 敗走(6) 

2013-02-21 21:22:18 | 日記
それでもいつも集まる同期の人達からも
次第に誰かがそんな事を話し始めたり、
集まる人数も日に日に減っていくのは実感としてあった。

そしていよいよ同期の人間も半数くらいになった頃には
みんなが一斉に辞めようという話にまでなっていった。

そうは言ってもそれぞれが次の仕事も考えねば
ならなかったのだからそう簡単にはいかず、
この頃からそれぞれが次の仕事探しと準備を始めていき、
そのタイミングを図っていく様になった。

そしてとうとう私が次の仕事も決まらぬ中で、
上司に辞める相談をするに至った時には、
上司の方でも仕事に対して愛情や誇りを持っていなかった事もあり、
強く引き止められる訳でもなかったが、
私が辞めることで残った同期の人間は皆
辞めることになるだろうと言われた。

どうやら上司の方では私が同期の楔になっていると感じていたようだった。
実際私が辞めることになって間もなく殆どの同期は辞めていった。

辞めていった同期の中でも特に仲良くさせてもらっていた
私を含めて4人は退職後も連絡を取り、
いっしょに職探しに職安へ行ったり、
どこかに集まって近況を話し合っていた。

それでもやはり厳しい就職活動となり、
まともな仕事は見つからず次の仕事も決まらぬまま、
時間はどんどん過ぎていき、
私自身もいよいよ切羽詰った状況になってきていて
私はある決断を迫られていた。

そして東京での生活にも終止符を打ち、
実家に一度帰ってもう一度足場を固めようと決めたのだった。

この時私は34歳であり、将来へのビジョンも失い
どうしていいかも判らなくなっていた。

・・・つづく

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