おっかねぇ おっかねぇ 行きかう人々 交差点
用意 ドンっ つって四方八方 人の波
のまれて はじかれ 追い出され
駅前 でっかい ビルに囲まれ
右の 外人 左の ギャル 真正面 イケメン
すっかり 浮いてる 53歳 うお座B型 内弁慶
涙ぐむような ココロモチ
どっから見たって きっとダサい
悪魔の渋谷 恐怖の街角
ざわめく交差点の 風の中で
僕より 先を急ぐ このオモイが
10分前? ちらちら見てる 腕時計
トキメキっという 坂をのぼれば逢える
きょうは渋谷で13時 ひとりで映画
きょうは渋谷で13時 便所掃除のおっさん
そんな 映画が はぁじまぁるぅう~
スクランブル交差点 なんとか流れて 渡って
ビックカメラのその向こう 109 向かい側
TOHOシネマズ 渋谷に到着 ほっと一息
たどりついたよ おつかれさん
『PERFECT DAYS』
2023年製作/124分/G/日本
東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山。彼は淡々と過ぎていく日々に満足している。
毎日を同じように繰り返しているように見えるが、彼にとってはそうではなかった。
毎日はつねに新鮮な小さな歓びに満ちていた。まるで風に揺れる木のような人生である。
昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読み耽るのが、歓びである。
いつも持ち歩く小さなフィルムのカメラで木々を撮る。
彼は木が好きだった。自分を重ねているのかもしれない。
あるとき彼は、思いがけない再会をする。
それが彼の過去にすこしづつ光をあてていく。
この世界は、ほんとはたくさんの世界がある。
つながっているようにみえても、つながっていない世界がある。
“ こんなふうに 生きていけたなら ”
「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」などで知られるドイツの名匠ビム・ベンダースが、
役所広司を主演に迎え、東京・渋谷を舞台にトイレの清掃員の男が送る日々の小さな揺らぎを描いたドラマ。
2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、役所が男優賞を受賞した。
終わって街に出てみれば 人が多いよ
若者 カップル ワラワラ 渋谷
タカノに寄って ケーキを4つ
2個ずつ分けて 保冷剤も2個ずつ
親父 お袋 実家に寄って
嫁と 娘に プレゼント
さしずめ 私は サンタクロース
背の高い サンタクロース
本当は サンタクロース
渋谷が苦手な サンタクロース
はい
おつかれさん