日常はすぐに戻ってきた。
母がおかしくなっても、
心が沈んでも、
学校には行かなければならない。
長い登下校の道のり、一人でとぼとぼと歩きながらぐるぐると考えていた。
(なぜお父さんは死んだの?
あんな状態のお母さんも、もうすぐ死んでしまうの?)
(お母さんはしょっちゅう泣いていたけど
お父さんが泣いた姿は見たことなかった
お父さんの泣いた顔はどんなだろうと、見てみたいと思ったことがある。
こんなこと、思ったことあるから
神様がわたしにバチを当てたんだ
私が変なこと考えてたから
神様に嫌われて、お父さんは死んだんだ
お父さんのこと、大好きなのに
お父さんとお風呂に入らなかったからいけなかった?
わたしが悪い子なのを
神様はみていたんだ)
(お父さんが死んだのは
私のせいだ
お父さんをころしたのは、、、
わたし?)
めちゃくちゃな理論のおかしさに気付かぬまま
心に澱のように重苦しい罪悪感が溜まっていった。
大人になってから、
戦争や災害、事故などで生き残った人が罪悪感を抱いてしまうという
「サバイバーズギルド」という心理状態の存在を知った。
なぜか父の死に対して自分を責め続けた当時の私は、
それに似た様な症状だったのかもしれない。
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