石田あゆみって、薄幸な役がよく似合う。
夫に先立たれ、幼い娘を養母に預けながら陶芸家の元に出稼ぎに来ていました。
寅さんはその陶芸家と仲良くなり、石田あゆみ演じるかがりと出会います。
今回は、寅さんからでなく、マドンナかがりから寅さんにアプローチ。
実家に帰ったかがりを励ますために丹波半島を訪れた寅さん。傷心だったかがりは心を揺すぶられます。
離れの納屋に寝床があり、島での貧しい暮らしぶりがうまく表現されています。かがりは寅さんの寝床を覗き声かけ。でも寅さんにかがりを口説く勇気はなくて寝たふりを。
子どもか?せっかくのチャンスなのに、随分紳士だねえ。
もどかしさを抱えながら、二人は翌朝別れます。その後、かがりは葛飾柴又のとら屋を訪れ、寅さんにデートお誘いのメモを渡す。
浮かれまくった寅さん、なんて素直な喜び様。日曜を指折り数え、待ち合わせ場所の鎌倉あじさい寺へ。
しかし、せっかくのデートの場に甥っ子の満男を付き添いに。
こりゃ、女心は白けるよね。
ちなみに満男役は子役時代の吉岡秀隆。さすがにこの頃から光った演技を見せてます。
子連れデートの最中、海を見つめながらかがりは言う。
寅さんって、島へ来た時と違う人みたい。
私が会いたいなって思った寅さんは、もっと優しくて自由で気ままで・・・
かがりは自分が追い求めていた寅さんの偶像に気づきます。
そして、デートの後、そのまま丹後へ戻る。
かくして、寅さんとの短い恋はジ・エンドとなりました。
恋には3つのIngが必要だと言われてます。
timingタイミング happeningハプニング feelingフィーリングです。
寅さんが恋を成就出来ないのは何故なのかしら?いつも3つとも揃っているはずなのにね。