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合言葉はヒュッゲ

国際共同制作ドラマ 山女

タイトルに惹かれて録画したものを先日観た。BSプレミアムでしか出会えない内容だ。

ドラマの原案となった遠野物語は有名だが、まだ読んでいなかった。今度図書館で借りてみようと思った。

すごく暗い。そしてある意味救いようのない悲しい物語。

時代背景は江戸時代かな。東北の貧しい村は冷害のため、米や作物が実らず大飢饉に
襲われる。

主人公凛の家は、父と身体の弱い?弟との3人家族。祖父の代に火事を起こしてしまった事から村八分にされ、死体の処理?の誰もやりたがらない仕事しか与えられず、しかも配給の米の量は片手のひらに乗る程度の量しか分けてもらえない。

随分理不尽だが、親子は必死に耐えてきた。

そんな後、父が盗んだ僅かな米を探しに村人が家に押し入る。むしろを敷いた土の床下から発見され、凛は追い詰められた父を庇い「おらが盗んだ」と嘘の自白をする。

父はそんな凛に感謝するどころか、村人達の前で凛を殴り倒し「お前がやったのか?!この馬鹿っ子め!」と罵倒する。
酷いオヤジだ。人の心を捨てている。

その後、凛は家出をして山に入る。自死を覚悟していたのだと思う。

深い山の中で、仙人さながらの山男と出会う。言葉を持たない山男と心に傷を持つ凛との間に友情なのか愛情なのか芽生え凛は笑顔を取り戻す。

以前から密かに凛を想っていた幼馴染と村人が捜索に来て、あっけないほどあっさりと山男は殺され、凛は村に戻される。

そして凛は、生贄として板に貼り付けられ、火炙りとなるが、荒天に見舞われ大雨が。凛を囲む火が消えて、凛は自由の身となり、雲の晴れ間のかすかな太陽を目指し歩いて行きドラマは終わった。

天の助けで命拾いした凛だけど、あの父の元に帰る事はないだろうし、山女として1人生きていくのかな?

時代が時代だけに、飢饉による貧しさが背景にあるだけに、誰が悪いのか決めつけはできない。それだけに辛く重く心に残るドラマでした。

主役の少女凛役の山田杏奈、山男の森山未來の演技が素敵でした。



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