花火（3）

黄色い半月

深い藍色の闇

ヒュー と音と共に

蛍光オレンジの線が

小さい螺旋を描いて

天に向かって伸びる

重力に逆らえ切れず

自由落下

光の華が開く

ドーン

と音はいつも遅れがち

白い煙だけ残ってる

花火（2）

立ち止まって

ゆっくり花火を見よう

周りの喧騒に負けないように

少し大きな声で

彼の服の端を小さく引っ張って

「花火見てるとさ
空は全方位、自由なんだよね」

って私は言った

彼は微笑みながら
「うん」 って

花火(1)

花火の上がる音

花火と一緒にMAROON5の曲が流れる

私は彼に手を引かれなが

曲に合わせて小さく口ずさんだ

今日は特別ご機嫌な私 彼は気づいてるかな？

お祭り

押し入れに仕舞った浴衣を出して

慣れない手つきで着付けをした

お祭りのお神輿を見ながら

自分の着付けの失敗に気づいて

恥ずかしくなった

でも

彼が楽しそうで

周りの喧騒と

屋台からの美味しそうな匂い

着付けの失敗なんて

なんとかなるさ

今を楽しもう