江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

もう一つ名前の謎~町で目にする街路樹の名前~

2020-10-12 | 随想
前回に引き続き、気になる名前のお話です。

私が住んでいるのは、杉並区を南北に走る通称「環八通り」の近くなのだが、環八通りに植えられている街路樹が気になっていた。

秋も深まると、実らしきものが落ちてくるのだが、直径4㎝ほどの丸い籠のような形をしている。

ヴィックスドロップのコマーシャルに出てくる「エヘン虫」をイメージしてほしい。なんとなく「フラーレンの構造(炭素原子でできたクラスター)」にも似ている。

たまたま、名前のプレートが付いていたので、読んでみると「モミジバフウ」とあったのだが、ここで考えてしまった。
葉の形がモミジに似ているので「モミジバ」というのは、モミジの葉っぱのことだろうとわかる。
では、「フウ」とは何なのか?「和風」「洋風」「中華風」の「フウ」なのかと。


 植物の名前や分類についてはとんと知識がないので、ITを活用して調べてみた。
すると「フウ」というのは、それ自体が樹木の名前だったのだ。

分類上は「フウ科フウ属」というグループを構成していて、(実は、古い分類ではマンサク科に分類されていたという。)タイワンフウ、サンカクバフウ、イガカエデなどの木があるらしい。
しかも、原産国はアメリカでタイワンフウの葉が3裂なのに対して、アメリカフウは5裂なのだという。

フウは、江戸時代に中国から日本に伝わり、「楓」の字があてられて広まったそうな。
一方モミジバフウの方は、大正から昭和にかけてアメリカ庭園協会から寄贈され、日本の気候にあっていたため、公園の植栽や街路樹として広まったのだそうだ。
一般的なモミジやカエデは、ムクロジ科カエデ属の植物として分類されているとのこと。

カエデとフウがどちらも「楓」と書くというのは、ちょっと誤解を招くなと思ったら、中国では「カエデ」には、楓ではなく「槭」の字を使うとのことだ。

このブログを読んでいる方は、どんなことが気になりますか?


-K.H-

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