江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

年賀状に思うあれこれ

2025-01-04 | 随想
今年もと云うか毎年のように年賀状に振り回されている。
現職時代の年賀状は友人・親戚・教職員・教え子・組合等々と対象者別に振り分けて裏面を別々に作成していた。
最も多いときは500枚くらいにもなった。

《裏面作成 始めはフェルト版画》
教員になった頃、宛名は手書きで裏面はフェルト版画を使っていた。これは木版画とほぼ同じで、フェルトが張ってある面に絵柄を描く。
カッターで切り抜き、絵具を付けてバレン一枚一枚こすって作っていた。
70枚くらいだったから楽しみながらできた。また、裏面は原紙で絵柄を描いて謄写版印刷でやったこともあった。



《すごかったプリントゴッコ》
そのうちに画期的な「プリントゴッコ」が発売されて、裏面作成がとても楽になった。原紙を焼くフラッシュの音が快感だった。
絵具を原紙に付けて、謄写版印刷の原理だったが面白く印刷できた。
やがて「ワープロ専用機」が発売された。住所の表面印刷はあっという間にできた。
裏面は「3色カラーリボン」で作成も出来たが、一枚に3分くらい時間が掛かった。
リボン代も高く裏面印刷はしばらくの間、プリントゴッコを重宝していた。



そのうち「ワープロ専用機」も廃れてきて、ワープロ機能はPCに組み込まれ「年賀状ソフト」が発売された。
表面も裏面も全てこの「年賀状ソフト」で全て出来るようになった。
どんどん機器も進化して、必死に追いついていく団塊世代の一人だった。



《複雑化する年賀状ソフト》
 しかし、いまだに年賀状作成に悪戦苦闘している。デザインナビとか写真工房とか、作成機能が複雑すぎて使い方が分からないことも多々ある。
図柄の拡大縮小や移動は覚えたものの、文字作成して貼り付けることは毎回分からなくなったり間違えたりする。
今年の困ったことは、絵柄を選ぶと裏面に差出人住所が勝手に入り込んできたことだ。文字をたくさん入れたいのに住所が邪魔をしてしまう。
結局差出人住所を登録しなければ、住所が出ないので文字が多く書けることが分かったが、それが正しい解決策かは分からないが。



《個人情報保護法の解釈は》
 現職時代は教え子に出す枚数が多かったし、彼らが成人するまで年賀状が来なくても担任した全員に「元日に届くよう」必死で作っていた。
クラス担任の時は学習の意味もあり、夏休みに近況を知らせる「暑中見舞い」や「年賀状」を「担任に出すよう」担任の住所を学年だよりに載せていた。
しかし、今は個人情報とかで私の職場は、同僚の住所・電話など一覧表がなくなった。
出したければ管理職に目的を告げて聞くしかなく変な時代になっている。
まして、学級の緊急連絡網も廃止され連絡は一斉メールになっている昨今、担任といえども児童に年賀状は出していないと思う。
本来の個人情報保護法は違う目的のはずと思うのだが・・・。



《元日に届かなくても良い年賀状》
 「元日に届かなくとも良い」と、割り切って年末年始にやってから十数年経った。
そのため、年末年始は年賀状に掛かりっきりで、のんびりもお酒をたしなむこともままならない。
早くやれば良いのだが、いろいろ多忙でやる気も起きない。
いっそのこと「年賀状じまい」にすればよいのだが、簡単には決断できない。
事実年寄りの同世代だけでなく、若い5~60代からも「年賀状じまい」のスタンプが押してある。
メール等で済ます人も増えているのも事実で、年賀状の存在意義は確実に低下している。



《年賀状じまいは先延ばしに》
 年賀状は普段接している人と、まったく会わない人に出している。
私は全く会ってない人には近況報告、普段接している方にはお礼的な意味で出して、教員や組合関係の方には政治や教育に関するメッセージ等を書いている。
しかし、受け取る側はどのように思うか、私の独りよがりで不快に思う方もいると思う。
なので、悪筆で一言も書きそえる。書くとき今年貰った年賀状を見るので、これがまた大変な仕事になる。
何も書かなければすっきりするが、もらう側からすると何故か味気ない気もしてなるべく書いている。
一年に一回のことだしボケ防止と安否確認的な意味もある。
出せば「喪中はがき」も届くと思って、「年賀状じまい」はまだ先延ばしにしている。     


2025/01/04
               

何でも「おしまい」に抵抗している〈デラシネ〉

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