江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

体験入学した孫娘ー4

2019-07-13 | 随想
遊ぶ事が大好きなのは、国が違っても世界の子どもに共通なもの。

学校から帰宅するやいな、すぐ外に出て友だちを誘いに行く彼女。
こんなことは、母国フランスではできないことである。

一年生は午後の授業が終わって下校するのが午後3時前だ。
「日本の学校は3時におうちへ帰るから早い!」
彼女は、このことが何より嬉しいようだ。

昼食時、フランスでは一時帰宅して自宅で食べる子がほとんどだ。
90分程の昼休みがあり、午後の授業が終わるのは午後5時前。
これでは放課後に友だちと遊ぶ時間などない。

フランスも他の欧米諸国同様に公園が多い。
彼女の自宅近くにも、歩いて行ける所に緑溢れた大きな公園がある。
休日は街に出るより、公園で家族ぐるみ楽しむのが一般的だ。

公園では色々な人々との出会いがあり、彼女は初対面でもすぐに遊び友だちになってしまうようだ。

その積極性が日本へ来ても発揮されている。
自宅の駐車場や小公園で遊ぶ彼女の声は一際大きく響いている。
慣れてはいなくても、いつのまにか自分が遊びの中心になっている。

今は100円ショップで買ってもらったボールや、駐車場の小石が遊び道具だ。
ボールを大きく弾ませて、みんなで走り回る姿はもはや完全に地域の子になっている。

帰宅後に雨が降ってきた日、彼女は外へ出ようとする。
「雨が止んでからにしなさい!」と言っても、
「かさがあるから遊べるよ!」と言ってきかない。

隣の友だち宅まで誘いに行くが、「雨が止んでからネ」と友だちのママに言われてやむなく一旦帰宅。
しかし、諦め切れずに一人傘を差して再び外へ出る。

「ほら、雨が降って濡れるからダメだよ!」と言うと、
「わたしのお空は雨ふってないよ!」と傘をかかげて応える。

それを見ていたのか、友だちもママの言いつけを無視して傘を差してやって来た。



(つづく)

<すばる>

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 体験入学した孫娘ー3 | トップ | 体験入学した孫娘ー5 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

随想」カテゴリの最新記事