7月2日に三党合意が成立して、消費税増税法案が両院を通過した。
その際、野田総理は解散を求める自民党と公明党に対して
「近いうちに解散する」と約束をした。またそのことを合意の条件とした。
様々な方面からそれはいつ頃かとの問いに対して、
彼は「私の言葉通りであって、それ以上でもないしそれ以下でもない」と
答えている。論理的にはそれ以上を否定しそれ以下をも否定すると、
それそのものだということになります。つまりこの場合は、それ
とは「近いうちに」という非常に曖昧な
「変数」をさすことになります。範囲の決まらない変数などありはしない。
われわれの常識では、例えば「近いうちにお伺いします」と言えば、
遠くても一ヶ月以内を指します。
なるほど、衆議院定数改正法案にしても、赤字国債特例法案にしても
きわめて大切な法案です。彼は、輿石幹事長の口を借りて「総裁選挙で
総裁が変われば、解散の条件には縛られない」と言わせている。
政界では上のような指摘をする人は出ていないが、だれもが「変だなあ」と
思っているに違いありません。自公も他の野党も野田総理に対して
問責決議案や内閣不信任案を出したりまた出そうとしていることは止むを得ないのです。民主党の総裁選挙前に解散をすれば、かろうじて約束を守ったことになるだろう。
いずれ、彼の人間性が分かるだろう。私はしっかり見てやるつもりだ。