ニューヨークチーズケーキ

今はgleeのまゆげ王子×お洒落くん・ばっとまん蝙蝠×夜鳥中心。更新は寝ているカメ並。

かなしみのこうそうきょく

2011-08-26 | ザ・バットマン&TT(ディック!!)
アメコミ見たいよぉぉぉーーー!!たりない!たりない!アメコミがたりないよぉぉぉーーーー!!!
最近すっごくヤングテーンタイタンズとニュータンタイタンズが気になって仕方ないよぉぉーー日本でも早くやって!バードたんが気になるよぉ!!




でもCNのジェネレーター・REXは面白い、と思う。


今回はブルース死後なバッツファミリーです。ティムたん目線です。




ティムはふかふかな椅子に身を沈めた。広い広い家の中でついた溜め息はよく聞こえた。

かなしみのこうそうきょく

元々大きな豪邸だったがブルースがいなくなってもっと大きくて寂しげな気がしてしまう。
二度の両親の死とは似ているがまた違う、ティム自身が悲しみを人に見せなくなったこと、それが一番違った。

気だるげに首を後ろ向きにもたげ、不満そうに言った。

「…不法侵入で訴えるぞ。」

逆さまになったジェイソンがいた。
「ちゃんと玄関からアルフが入れてくれたっつーの。」
ジェイクがそんなティムを見てにまっと笑う。

「家の中が葬式みたいだから来てくれってアルフに頼まれてな。」
「実際葬式だろ?」
「まぁな。っか、お前の場合別の理由だろ?」

ティムの眉間に皺がよる、ジェイクにそんなことを察せられた自分への苛立ちと複雑な心境のせいで。
噂をすれば、ドアを開けて出てきたのは別の理由である、ブルースの一人息子ダミアンだ。
彼はうろんげな目をしてティムとジェイソンを見た。
勝手に人の家に入ってくるなと言う目で。
「葬式なら喪主は息子のあいつか?」
「お客にはみんな帰ってもらったはずだが?」
イライラする。そろいもそろって嫌いな奴ばっかり来て。
ティムはダミアンに負けず劣らずの嫌な顔をした。
皆バッツファミリ―のはずなのだがブルースがいなくなるとどうしても噛み合いが悪い。
特にブルースが永遠に居なくなった今、三人ともが胸に穴が空いたようになっていた。

天井が高い。
ティムには何年ここに居れるかわからなかった。

ただ、自分が将来ずっとヒーローを続けていくことがないのはわかっていた、きっと普通の生活に戻り平凡に暮らすようになるだろう。

そう、予言じみたことを考えているとふたりが羨ましくなる。

ジェイソンとダミアンはきっとこのまま付かず離れず闇の中にいるだろう。
役がもらえず、舞台だけ見ている役者はこんな気持ちなのかもしれないとティムは思った。

そしてもう一人、舞台にまだ立ち続けている人がいた。


「ブルースがいなくなったってゆうのに、身内で喧嘩なんかしてどうするんだ。」

三人にとっての兄弟子で本物の兄のように思っている、ディックが恨めしかったドアから出てきた。

「こんな時だからみんなで力を合わせるべきだ。」

力強くしなやかな脳に気持ちよい声、ティムはソファーに頭を埋めた。
自分がヒーローでなくなるのが嫌なのは彼への思いもあった。
ヒーローでなくなった自分はディックを兄として呼べる権利がなくなってしまう気がしたから―
自分がロビンでなかったらブルースに必要としてもらえなかったかも知れないから。
だからこれからロビンの名を受け継ぐダミアンが憎らしくかんじた、いらなくなってしまうから。
ジェイソンが嫌いなのはこんなうじうじしたような考えを持っていないから―

「ティムもご飯食べよう。」
「…」
どうして無くなると解っているものは美しく見えるのだろう。
「ティム?」
いつか、なくなってしまうとするなら―彼に何か残したかった。
「今いくよ。」
ディックの喜ぶこと、切望していること。それはティムの胸になにか漂っている疑問と一緒のことだった。
ティムは笑った。なら、やるしかないじゃないか―広い家と高い天井。
独りになっていた部屋はもうあまり狭くなくってきた。


「…遅いなティム…」

BATMANでファンタジーパロ

2011-08-20 | ザ・バットマン&TT(ディック!!)


最近友達に「スーパーマン×バットマンが人気」といったら「あーアン●ンマン×バイキ●マン的な。」っといわれた。
ちがうの!バットマンは悪い人じゃないの!!確かに会社のお金横領して、気に入った子がいたらその子を誘拐とか、自分の正体がわかった相手が発狂して「よかったよかった」で終わる人だけど悪い人じゃないの!!

・・・うん。た多分悪い人じゃない・・・はず・・。


今回はゲド戦記に触発されてのバットマンファンタジーです。とゆうか光の民と闇の民のくだりが書きたくて書きました。







羊の歌が聞こえる。風使いが運ぶ風が頬を通り、大切な人を失った涙は乾いていった。

夕暮れの唄


100年前からつづく闇の民と光の民との戦争は終わりが見えなかった。国は正義のなのもとの略奪により衰え、弱っていた。
しかし始まった戦いはどちらかが倒れるまで終わることはない。
闇の民はその心を病ませ、世を混乱に落とそうとする人々だ。
彼らは人の心の闇に入り込み支配する。
それを守り照すのが光の民の仕事だ。光の民は神からもらった特別な力や才能を持っている。
二つの力の均衡は保たれ、平和であり悲しみもある世界、だった。

均衡は破られた。闇でも光でもなく銅の民によって。

銅の民は闇に侵され、光に守られるものだ。多くが日常的なこと、素朴なことを愛した。
しかし100年ほど前、銅の民はそれを忘れてしまった。銅の民は民の多さからか、少数派の闇と光を狩る楽しみを覚えてしまったのだ。

世界とはバランスだ。

しかし闇と光に引き合うはずの銅が引き合うことをやめてしまった。バランスは崩れ、全ての民の心のバランスは壊れてしまった。
闇は光を取り込むため、光は正義の名の元に、銅は異質なる物を認めようとしないために―


夕暮れを山間を一人の青年が飛んでいく。比喩ではなく木と木の間を飛んで行くのだ。
青年の瞳には複雑な色が込められていた。期待と不安、悲しみと嬉しさ、迷い―



ダミアンは暖炉で飛ぶ火の粉を見ていた。外は街灯一つもなく暗い、山の奥に家があるのだ。
鞣し革を手入れし机の上に置いてあった小刀を手に取った。
ルーン文字でかかれたその名をなんど諳じたことか。
しかし少年であるダミアンにとって、それは会ったこともない父を繋ぎ止める一つだけの方法だった。

「…ブル―」
その時、ドアが開けた。

「言って…その名を。」

ドアを開けたであろう人がそこには立っていた。長く、青黒いマント。細身の体に荒い吐息―

「真の名を―」
「…ブルース…」

マントの男は笑った。

「迎えに上がりました。和子。」

膝をおり優雅に頭を垂れる―
「夕暮れの民の和子…ブルースの息子…。」
ダミアンは小刀を握り締めた。13年、逃れ続けた事実を前にして。


「和子、お父様の凶報はお聞きかと思います。なれば話は無用、一刻も早く民を束ねるべきで―」
「まどろっこしい話し方、むかつくんだけど。」
ダミアンは青年に言った。
「…そうだね。影の民なのに。」
青年の口調が砕けたものへと変わる。

「僕の名はナイトウィング、ブルース―夕暮れの長に使えていた。」

夕暮れの民、それは3つの民を暗躍する影の民だった。
闇を駆けて、光と常に隣にある。そしてそれは銅の民から生まれることが多かった。
人でもなく、神から力を与えられたのでもなく、闇にこの世を引き込むでもない、夕暮れの民は孤独と戦い、仲間を求めさすらう民だ。
「いやだ。それに元々夕暮れの民は子を残さないものだ。世襲制でも無いのになぜ俺が訳のわからん民にならなきゃならない?」
もっともダミアンは闇の民に近かったが。
「だからこそだ。ブルースは素晴らしい長だった。そして導きを待つ民もいる―いいや、違うか。」
ナイトウィングは自嘲気に笑った。

「民を、増やし、民の孤独を無くすために君が長になるように今日ここに頼みにきたんだ。」

ダミアンは夕暮れの民の感で気づいた。
さっきドアを開けたのは彼では無かった、開け放たれた扉は未来への道であり、ドアを開けたのは紛れもなく運命の風だった。―



―――――――――
ゲド戦記に触発されてやりたくなったファンタジーパロバットマン。と言ってもバッツの死から始まってますが。

幼稚園ディック

2011-08-13 | ザ・バットマン&TT(ディック!!)
暑いですね、無事大阪神戸から帰還してまいりました!
三宮をぐるぐるまわりやっと見つけたアメコミ専門店さん!ポスターいっぱい張ってあってわくわくが止まらなかったぜ☆
え、大阪のアメリカ村にアメコミがある・・・?リサーチ不足すぎて三国志資料館があることも知りませんでした・・・ぐっ!!
い、いいもーん初リーフとタイニータイタンズ本買ったもーん。

そんなわけで予告したとおりタイニータイタンズロビンです。かわいすぎます。
バッマトン×ショタショタロビン。





「ねぇアルフ、今日のおやつはアイスがいいな!」
「かしこまりました。しかし宿題をなさってからですよ。」
「はーい。」
ディックは小さな手をあげて返事をした。




「ブルースただいま―」

「おかえり。手は洗ったか?」
「えへへ―洗ったもーん。」
抱き上げた体は軽くて小さい。ブルースは自慢げに向けてきた手にキスをする。
人と、特に子供との接し方に未だになれないブルースはディックとの会話の方法として何時も聞く話を聞いた。
「今日の幼稚園はどうだった?何をしたんだ?」
「ウン…」
ディックは恥ずかしげにその手を引っ込めた。それを口で追う、落とさないように気を付けながら。
「今日は…本を読んでたよ。」
「ディックは本が好きなんだな。友達とは?」
仕事の都合もあり毎日聞けないものの、三日前に聞いた答も同じだった。
「…」
「…どうしたんだ?」
手と声が止まる。
「…喧嘩でもしたのか?」
ブルースは焦った。自分はこんなテンプレートな聞き方しか出来ない。
「違うよ、あのね…」
伏せられた目に睫毛の影が伸びる。
「笑われるんだ…僕って、みんなと違って何にもできないから…」
「…」
ディックに通わせているのは彼と同じサイドキックが通う幼稚園だ。そしてディック以外の子供は何かしら特別な力や才能を持っていた。
「そんなことない、君には誰よりも強い正義感と知識がある、」
「でもそれはブルースが僕を引き取ったからだよ。それにそれじゃあサイコキネッシスは使えないよ。」
「ディック…」
小さな温もりがしょぼくれて腕の中で小さくなる。ブルースは当初から心配に思っていたことが当たり、後悔した。
やはり普通の幼稚園の方がディックにとって楽しくすごせたのかも知れない―
「…ディック、やはり他の―」
今からでも遅くない―

「でもね。」

気づけば小さな手が頬に添えられ、目が合う。
ブルースの日溜まりは顔を上げていた。

「後悔してないよ、幼稚園に行ってるのも、ブルースのサイドキックになったのも。」

ただからかわれているだけだからみんなと仲良くなれるよ、本も好きだしね。はにかみ、笑う愛らしい仕草。
「ディック」
「ブルース?」
強く抱き締めた、ブルースはどうしたのかと心配気に伺うディックがいとおしくて、たまらなかった。