「サクラ大戦はいいなぁ~……OVAだけど」
『サクラ大戦』OVAのセカンドシリーズの第5話。
今回はさくらと米田長官が主人公。
『サクラ大戦』のOVAはファーストシリーズから全て観ているが、そこでいつも思うのは、スタッフが『サクラ大戦』を本当に理解しているのだな、ということ。
このOVAシリーズは、ゲーム本編でいうところのADVパートのサブストーリーという位置づけなのだが、そこで描かれる花組の面々が実にゲームの雰囲気を掴んでいるのだ。
特に、今回は「さくらが結婚する!?」という一大事を聞いた花組の面々が右往左往するというシーンがあるのだが、これが実に「らしい」のだ。
きちんと例のお約束も入っているし。
そもそも『サクラ大戦』というゲームは、アニメ畑の人が中心になって作られており、ゲームの随所にアニメ的な効果がみられ、ストーリーもテレビアニメ的な構成となっている。
もともとアニメとの親和性が高いゲームだったともいえる。
だが、そういった要因とは別に、スタッフが『サクラ大戦』の世界観をよく理解しており、ゲームが持っている独特の雰囲気を、うまくアニメにフィードバックしているようにも思える。
だから、アニメを観ていても違和感がなく入り込めるし、セカンドシリーズまで続くほど支持されたのだと思う。
ゲームとの親和性といえば、このセカンドシリーズの冒頭は「大神少尉がフランスへ旅立つ準備をする」というところから始まる。
これは『サクラ大戦2』のエンディングの前夜のことであり、『サクラ大戦3』のオープニングの直前ということでもある。
このシーンを観ているだけで、『サクラ大戦3』への期待が高まると同時に、思わず『サクラ大戦2』を再起動させたくなる。
もし、『サクラ大戦』が気になっているけれど、ゲームをやったことがないという人がいたら、ぜひともこのOVAシリーズを観ることをオススメする。
それぐらいゲームの雰囲気をよく掴んでいるからだ。
で、この第5話の感想だが、最大の見所は「さくらの結婚式」
先にも書いたが、この結婚話を巡って花組が右往左往するシーンが秀逸。
また、ゲームではほとんど描かれていない米田長官の花組に対する心情も、この作品の大きなテーマ。
はたして結婚式の顛末やいかに…?
結末は本シリーズ最終巻となる第6話のお楽しみということになっている。
大神少尉がフランスへ旅立つお別れのシーンも、今から楽しみである。
なお、ADVパートとは別のSLGパート、つまり「光武」に乗っての戦闘シーンはシリーズを通して一切描かれていないので注意。
OVAセカンドシリーズのテーマは「花組の日常」らしい。
だから、光武の活躍を観たいという人には、ちょっと勧められない(一応、オープニングは光武の戦闘シーンで構成されているけど)
『サクラ大戦 ~轟華絢爛~ 第5話「父と娘と」』(OVA)
監督:工藤進
出演:横山智佐、池田勝、他(サクラ大戦レギュラーメンバー)
評価:8点(サクラ大戦なので+2点)
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