「プロパガンダの境界は曖昧か」
ソマリア紛争にしゃしゃり出たら、返り討ちにあったアメリカを描いた映画。
ここ最近のアメリカ戦争映画に見られるように、この映画もリアルな描写が満点。かなりエグい。
でも、好きなテーマなので、自然と俺的評価が高くなってしまうのは、仕方がない。
それと同時に。
『ワンス・アンド・フォーエヴァー』でも、なんとなく違和感のようなものを感じたんだけど、この映画では、さらに違和感のようなものを感じた。
それはアメリカ万歳的な臭い。
なんていうのかな~。うまく言葉にはできないが、アメリカ軍兵士の勇気を讃える、的なカンジが漂ってくるのだ。
いや、戦争映画たるもの、主人公側の兵士に感情移入できるような、そんな高揚感のようなものがあってしかるべきだとは思う。
だって、映画なんだもん。
だけど。
なんか、公開された時期が2001年ということや、すでに9.11を知ってしまった現在となっては、なんとなく「アメリカ軍ってステキ」っていう宣伝のニオイがしてきてしまうのだ。
なんかソマリア人=敵が、とんでもなく悪人に見えてしまう。
これが恣意的なものなのか、見る側のココロの問題なのか。
これは、ちと自分の中では答えが出ないな。
『ブラックホーク・ダウン』(CATV)
監督:リドリー・スコット
出演:ジョシュ・ハートネット、ユアン・マクレガー、トム・サイズモア、他多数
評価:7点
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