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奇跡のトランペッター

先日、ジャズインラブリーにて、大野俊三さんのジャズライブを堪能した。

ネットショップの友人たちの希望で開いたジャズ聞き会の第1回目のアーティストに、迷わず選んだのが、奇跡のトランペッター・大野俊三さんだ。

大野さんは、2度のグラミー賞を受賞し、ニューヨークの「芸術的貢献賞」にも輝く日本を代表するジャズトランペッターだ。

そして、彼が奇跡のトランペッターといわれるのは、幾多の困難を乗り越え現在も第一線で活躍していることにある。

88年の自動車事故による前歯破損、上唇の筋肉断裂という致命的な怪我。96年には扁桃ガンによる唾液腺の切除という、トランペッターにとっては致命的な怪我や病気を克服している。詳細は高木晋也氏の新作「HOME」のライナーノーツを参照してほしい。

さて、今回のライブは、野力奏一(piano)岡沢章(el-bass)渡嘉敷祐一(drums)50代のベテラン陣を迎えての円熟味と斬新さを兼ね備えたライブとなった。

日本の童謡からスクリーンミュージックの名曲やフォーク、ロックの名曲と幅広いレパートリー。そして、バックのミュージシャンの演奏を生かした決して出過ぎない落ち着いたプレーは、彼の優しい人柄と抒情詩的な心地よさを感じる。

そして、何より彼の演奏は壮絶な奇跡の人生をも感じさせないナチュラルな雰囲気に満ち溢れていた。

大野俊三オフィシャルサイトはこちら。

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