GWに古川美術館を訪れました。当館は、名古屋池下にあり、覚王山と共に名古屋でも落ち着きのある地域にあります。
今回は、愛知県立芸術大学模写展が開催されています。愛知県立大学は、中部地方で唯一の公立の芸術大学で、故・片岡球子女史の指導の元で、国宝の文化財模写を行っています。
模写は、世界共通の技術習得の制作活動ですが、日本では、美術館での模写は認められず一部の芸術家しか模写制作ができない環境にあります。
その中で、愛知県立芸術大学の日本画専攻の学生たちにより、法隆寺金堂、高松塚古墳壁画、釈迦金棺出現図などを手掛けてます。
今回は、東寺所蔵の「両界曼荼羅図」や奈良国立博物館の「釈迦金棺出現図」などを模写制作の過程などを示しながら、模写制作の緻密な技術をうかがうことが出来る展示となっています。
2階では、模写制作に携わった卒業生の作品に加え、片岡球子氏や教官の力作の合わせて展示されています。
模写制作は、技術習得に加えて、文化財の現存保護に大きく貢献しています。そうした意味でも歴史遺産を正確に伝える大切な事業だちお言うことを、この展示から感じ取ってください。