映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、イギリスで実在した双子のギャングをトム・ハーディが演じた「ジェンド 狂気の美学」です。
マッドマック怒りのデスロードやレヴェナントで蘇りし者と立て続けにヒット作に出演。人気俳優の仲間入りを果たしたトム・ハーディが、今度はインディペンデント作品で、実在の双子のギャングを一人二役で演じたのが今回の作品です。
ミニシアター系の作品なので、あまり知られてないのですが演技力でも定評のある彼が、好対照の性格を持つ双子のギャングを時に痛快に時にシリアスに演じてます。
舞台はビートルズやツイギーなどジェームス・ボンドなど、音楽やファッション、映画と若者の文化が花開いた1960年代のイギリス。クールで知的なレジーと凶暴な同性愛者ロンのクレイ兄弟が、ギャングからマフィアへとのし上がっていく裏社会のサクセスストーリーが描かれ、高級スーツを身にまとった姿や当時の社交界の華やかさも魅力的です。
切り裂くジャックと並びアンチヒーローとしてイギリスでは有名な存在だっただけに、政財界や芸能界の人脈にも通じロンドン警察も手をこまねいていた二人の実像が細やかに描かれながら、どこかスインギングな雰囲気が漂う作品でした。
