僕的な映画の楽しみ方として、洋画、の邦画を問わず、ジャンルを問わず、時にミーハーにが信条なのですが、今回のスペック結・漸の篇は、ミーハーな自分になれる作品です。
ドラマと映画がひとつになった作品は、日本のエンターテーメント界では今や常識的になっています。おそらく、その先駆けとなったのは踊る大捜査線シリーズでしょう。
踊る大捜査線は、現在フジテレビ社長の亀山千広氏によりもたらされ、その後、海猿のヒットによりその路線は確立されました。
一方で、テレビ朝日では、池袋ウエストゲートパークを生み出したドラマ監督の堤幸彦氏により、ケイゾク、トリック、スペックと流れが確立されました。
今回のスペックは、特殊能力をもった人間と影の権力者との戦いが根底にありるのですが、堤作品では欠かせない、アベックコンビのユニークなキャラクターによりサイコな内容をエンターテーメントに昇華しているところがすごいと思っています。
当麻(戸田恵梨香)と瀬文(加瀬亮)のハチャメチャぶりと二人を取り巻く仲間と対立するスペックホルダーのキャラの際立ちさは健在です。佳境に向かうラストの爻の篇でどのようなフィナーレを迎えるか楽しみです。