ダルビッシュ投手が、完全試合の快挙まであと一人の劇的な開幕を果たしました。今シーズンの活躍を予感するような快投に、やはり彼は只者ではないなと感じました。
また、今シーズン、注目のドラフト投手が鮮烈なデビューを飾る中で、ヤクルトの小川投手が、新人一番乗りの初勝利をおさめました。彼は、メジャー史上最高の投手、ノーランライアンのフォームを模していることからアマ時代には和製ノーランライアンの異名を持つ選手です。
そのライアンがオーナーを務めるのが、ダルビッシュが所属するテキサスレンジャーズで、時を同じくして、ライアンに縁のある投手が今シーズンの初勝利をおさめ不思議なつながりを感じました。
そのライアンの影に隠れて、もうひとり史上最高の投手がいます。そらが、まだメジャーが黒人選手を受けいれていない時代にニグロリーグで2000勝、55試合のノーヒットノーランの記録を持つサチェル・ペイジです。
彼は、一説には、160キロから170キロの速球を投げたといわれて、メジャーとの交流戦の際には22奪三振の完封勝利を挙げたと言われている伝説の投手です。
ここまでは、にわかに信じがたいことのように思うかもしれません。後に黒人初のメジャー選手となったジャキー・ロビンソンより遅れて2年後の42歳でメジャーと契約を結びます。
メジャーの通算成績は28勝31敗でしたが、彼は59歳まで現役選手と務めている事実を見ても、また、時代に翻弄されなければ、ノーラン・ライアンを超える史上最高の投手だと思うのです。
僕は、史上最高の投手は誰と言われれば今も昔もサチェル・ペイジと答えます。