65オヤジのスタイルブック

向田邦子の愛した味


向田邦子を旅する。 (単行本(ソフトカバー)

昨日、ドリームプレス社と言う番組で脚本家の向田邦子さんが愛した味の銘店をたどる特集をしていた。

食通として知られていた向田さんの粋なお店を安住アナと岸本加代子さんがたずねていた。

向田邦子さんは、僕が好きな女性のひとりだ。時間ですよ、寺内貫太郎一家や阿修羅の如くなど数々のドラマの脚本を手がけられ、少年時代の僕の心を夢中にしてくれた。
思えば、ドラマ好きのルーツは向田作品との出会いがあったからと思う。

彼女は、いわゆるキャリアウーマンと言う言葉が生まれる前から素敵なキャリアウーマンだった。
彼女の独特な感性による、食やものに対するこだわりも共感するところが多い。

81年飛行機事故でこの世を去ったとき、才能ある人は、時に数奇な運命をたどってしまうのか。悲しみとともに、悔しさがこみ上げていた。
おそらく、彼女を超える女性脚本家は現れないだろうと思う。

向田さんが育てた女優の岸本加代子さんが、出会う前は「こざかしい」と批判していたのに、その才能を感じるや包み込むように接し、彼女をかわいがったと言うエピソードを聞いて、彼女の器の広さとともに、ピュアな感性に心打たれた。

東京に行くときには、彼女の出身大学の実践女子大図書館にある向田邦子文庫を訪れてみたいものだ。

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