オギュースト・ロダンと言えば、考える人を思い浮かべる人は多いと思います。子供の頃からあの座って顎に手を置くしぐさをした人も。また地獄門やカレーの市民などなじみの深い彫刻作品が存在します。これらの彫刻作品は、原型を基に鋳造された作品です。
静岡県立美術館の別館として1994年にオープンしたロダン館は地獄門を中心に前方から32点のロダン作品を望むように展示され荘厳な空間が構成されています。屋外展示としては、国立西洋美術館にこの三つの代表作が展示されいますが、パリとフィラデルフィアにあるロダン館に次ぐ世界的な規模で、屋内展示としては、ここロダン館が、国内最大級の彫刻館と言えます。
労働者階級の子供として生まれ、独学で彫刻を学んだロダン。自然光が降り注ぐ大理石の空間に並ぶ作品を眺めながら大衆に根差した芸術の魂を感じました。
地獄門は、世界で7つしかない後期の鋳造作品。
考える人を眺めながら、思索にふけるのもいいかも。