65オヤジのスタイルブック

シャルル=フランソワ・ドービニー展 三重県立美術館

 
 
 
先ずは、ドービニーと言う画家について簡単にご紹介。ドービニーは、コローやミレーなどで知られるバルビゾン派の画家です。僕自身も彼については、詳しくなかったのですが今回の展覧会は、ドービニー初の本格的な展覧会だそうです。
 
それまでの神話や聖書を題材にした宗教画や、宮廷画家による肖像画などの室内芸術が主流であった時代に、バルビゾン派の出現により風景画が注目を浴びるようになります。ドービニーは、コローやミレー、クールベなどフランスを代表する画家と肩を並べる風景画家ですが、日本では、あまり知名度が高い画家ではないと思います。
 
しかし、今回の作品は、コローやミレーなどの風景画より写実的で豊かな自然美を描いていて、その描写力はバルビゾン派の著名な画家たちをしのぐ技術を持っています。特に、40歳を迎えた年にアトリエを取り付けた船を手に入れ、船で川を下りながら水辺の風景を描き続け、その素晴らしさに思わず鑑賞者が服を脱ぎ捨てキャンバスの水辺に飛び込もうとしたエピソードがあるほどで、大小様々な水辺の風景は、透明感があり光や風などの自然の息吹を感じられました。
 
そして、今回のサブタイトルにある印象派へのかけ橋の通り、当時批評家たちに辛辣な評価されていた印象派の画家たちの作品を評価、擁護しています。また、印象派の画家たちも彼の画風に刺激を受け、ゴッホやモネなどは多大に多大な影響をもたらしています。
 
巡回展の最後となる今回の展覧会。ドービニーの全貌を知るうえで、とても貴重な展覧会となるでしょう。緑豊かな森と透明感のある水辺など崇高な自然美を味わってみてください。
 
 
 
 



 

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