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映画 ウーマン・トーキング 私たちの選択

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本日の映画レビューはサラ・ポーリー監督、ルーニー・マーラはじめ若手、中堅の実力派女優陣が繰り広げる会話劇「ウーマン・トーキング 私たちの選択」です。

今回の作品は南米ボリビアで起こった集団レイプ事件をモデルに架空の村での設定でヒットした小説を原作として制作されています。映画化を持ち込んだのがスリービルボードやノマドランドのオスカー女優フランシス・マクドーマンドで、ビラッド・ピッドの映画制作会社プランBにより実現しました。このストーリを知っただけでも僕にとっては興味津々でした。

舞台は2010年のニューヨーク郊外のキリスト教一派の村で集団レイプ事件が発覚、識字教育さえ受けていない女性たちは村の男たちから悪魔の仕業と思いこまされていました。ある日そのことが村の男の犯行としった女たちは、男たちが村にいない二日間で三つの選択を話し合います。その選択は「このまま」「闘う」「脱出」彼女たちの代表により決着の話し合いが行われます。

物語の大半は三者三様の女性たちの会話劇で進むのですが、女たちのレイプにより一変する人生組み込まれ、それぞれの選択に真実味が強調され静かに力強さを感じる映画です。日本ではカルト宗教的な一面で語られそうですが、強者が弱者に向ける威圧を正当化する不条理ととられた方がこの作品を正しく見る要素だと思います。彼女たちの選択は平和的かつ彼女たちの持つ強さゆえの選択だと感じるでしょう。

アカデミー賞の脚色賞でオスカーを獲得しているにも関わらず上映館の少なさに失望しましたが、こうした真正面から女性に生き方をとらえた作品がもっと広がらないと日本の現状なんて進まないなと痛感する作品です。性別を超えて弱者に向けられる愛を感じてほしい映画です。


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