本日は「北海道立近代美術館」で開催中の近美コレクション「ウィズ・キッズ ’24 みる・ふれる・つたえる さいきょうのざいりょう」ほかの鑑賞です。
「北海道立近代美術館」では、子どもが大人を連れて来たくなるような美術館を目指し、今年度より「ウィズ・キッズ」展を始めています。今回の「さいきょうのざいりょう」はその第2弾。アート作品の「最強の材料(さいきょうのざいりょう)」である金属、水、光、糸、木、土、石などの材料による作品を展示しています。
私たちがふだん何気なく接している石や木、糸、布、光などは、工夫しだいで美術作品の「さいきょうのざいりょう」となります。本展では立体作品を中心に展示し、作品の一部は触ることができます。様々な観点から素材自体の魅力や作家の制作意図を発見できるでしょう。
先ずは【金属】。国松明日香《北北東の風》2000年、コルテン鋼。作品には『見た目でも寒さを感じる金属で北海道の自然を表現した』などの解説が書かれています。判りやすい工夫です。
【水】のリチャード・マイトナー《ジャック》1997~2000年。色水が満たされています。
【光】スタニスラフ・リベンスキー、ヤロスラヴァ・ブリフトヴァ《頭 89》1989年。
自分で光を強さを操作して作品の変化を楽しむことができます。
【糸】中村木美《アリスの大ねずみ》2009年。
木綿の撚り糸による作品。存在感があります。
同じく【糸】プラブハカール・S・ナイク=サタム《混迷》1984年。
ゴブラン織による作品。美術館一階ホールに展示されている大きなタペストリーもインド出身の染色家であるプラブハカール・ナイクサタムさんの作品です。
【木】岡沼淳一《森を見た日》1995年。埋もれ木(ニレ)を研磨したとか。見事です。
【木】本田明二《えもの》1988年。
【土】小川待子《Time Unearthed 2018 N-1》2018年。陶土、粘土、ガラスによる作品。
【石】安田侃《対話》1974年。イタリアの白大理石。
【作品にふれてみよう】金沢健一《音のかけらN5》2000年。こちらのコーナーの作品には実際に手で触れることができます。
峯田敏郎《2DK》1975年。
遠くからは皮製のソファですが近くで触ってみると【木】です。当たり前?
安田侃《生誕》1974~75年。以上で「ウィズ・キッズ」展第2弾の鑑賞終了。『子どもが大人を連れて来たくなるような美術館を目指した』展示とのことでしたが大人だけでも随分と楽しむことができました。見せ方の工夫に感心しました。
2階展示室は「岩田藤七の軌跡」。
岩田藤七(1893-1980)は、豊かな色彩や大胆な形を特色とする作品により、日本のガラスを実用品から芸術の域に高めた先駆者です。また、茶道や華道の世界にガラスの道具を広めるなど、用途の拡大にも力を注ぎました。本展では、日本人の感性や日本の風土に合うガラスの姿を追い求めた藤七の、初期から晩年に至る多彩な作品をご紹介します。
岩田藤七《花器》1966年頃。赤、青、緑、黄の原色を大胆に組み合わせて花器で岩田藤七の到達した境地が伺える作品だそうです。
岩田藤七《貝》1974年。
【この1点を見てほしい】荻須高徳《薪炭屋》1954年。6,000点以上の同館コレクションの中から1点を選び多角的な研究を通して作品の奥深い魅力を紹介するコーナー。以上で本日の鑑賞終了。ありがとうございました。
【近美コレクション】ウィズ・キッズ ’24「みる・ふれる・つたえる さいきょうのざいりょう」
日程:2024.10.12(土) - 2024.12.08(日)
休館:月曜日(10/14、11/4除く)、10/15(火)休館
時間:09:30~17:00(入場16:30まで)
時間:09:30~17:00(入場16:30まで)
開催場所:北海道立近代美術館(札幌市中央区北1条西17丁目)
料金:一般510円、高大生250円、中学生以下無料
お問い合わせ:電話番号011-644-6882
(2024.11.26)