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不来方旋風スティンガー(続き)

<<口上>>
銀河の星が輝く裏で 鬼の雄たけびこだまする
村から町へ泣く人の涙を背負ってハンギング
不来方旋風スティンガー 悪の現場にただいま参上!


スティングたちは中間報告と言うことで清水町にあるショパンとマッキーのマンションの1階の部屋に集まった。ここがハングタンとザ・新選組のアジトである。
スティング「まず、高橋クリニックとバイエラン製薬東北支社の関係について」
ショパン「院長の高橋幸三は実はバイエラン製薬からリベート、つまり見返りを受ける形でモニターになろうと考えていたそうです」
マッキー「それを受けて承認したのが松岡さんね」
バトラー「バイエラン製薬の日本法人の東北支社をこの盛岡に建てたと言うだけでも勇気がいるのに、それでよく地元の医師に取り込めたなぁ」
ショパン「松岡典明、40歳。バイエラン製薬のドイツ本社でも働いていたエリートです。そして現在厚生労働省への便宜を図る部署に在籍しています」
マッキー「じゃあ高橋クリニックのような開業医の1軒や2軒なんて」
スティング「そうだな。だから厚生労働省の村上と言うのが橋渡し役だろうね。ただ、彼については厚生労働省の東北厚生局の官僚であること以外何一つ不明なんだが…」
マッキー「何か?」
ショパン「その村上さんが明日にも盛岡に来るかもしれないのよ」
マッキー「でもこの3人と例の事件は結びつきそうに…」
スティング「いや、待てよ。高橋と松岡が会っていたときに誰か見たような気がする…あれが多分リーダーかな」
バトラー「違うな。確か松岡が病室で挨拶していた女性、渡辺って言うんだが」
マッキー「そうよ、あたしも見たわ。渡辺さんの息子さんが何か言ってたのよ。バイエランの治験がどうとかって」
スティング「なるほど。これでわかったぞ」
ショパン「つまりこうなんです、法人設立にあたって治験に協力する開業医を全国から公募する」
スティング「そして協力した病院に厚生労働省認可のバイエラン製薬の薬を売り込み、治験の結果を参考に販路拡大を狙う」
マッキー「よくある話だけど、バイエランって世界最大級のメーカーじゃん。そんなことまでしなくても…」
スティングはくしゃみしながらも説明を続けた。
スティング「日本の製薬会社と行政はつながっている。だから既得権益のために新規の、例えば後発の会社とか、外資系とかには冷たいんだ」
ショパン「そうだったの」
マッキーとバトラーは腹を立てた。
バトラー「俺たちがやるときが来たようだな」
マッキー「やりますか?」
スティング「やろうじゃないか!」
マッキー「イェーイ!」
スティング「出陣だ!!」
ショパン・マッキー「イェイ、イェーイ!!」

高橋クリニックの閉院時間、あの3人組のひとりがクリニックにやってきた。
「予定通りです」
そう言ってリーダーらしき人に連絡。
「了解。菊池はそのまま院長を見張っててくれ」
「わかりました」
「渡辺は村上さんのエスコートだ」

菜園にあるとあるビルの一室。松岡はリーダーらしき人と取引をしていた。
「松岡さん、おめでとうございます」
「ああ、中村君。君を正社員に採用するという約束は忘れちゃいないよ。ただ、あれはちょっとやりすぎたかもな」
中村は松岡に千葉を殺したのではないかと嫌疑をかけられていた。だが今は正社員になれることが第一だ。
「高橋院長と村上さんはアネックス盛岡ホテルに先乗りする手筈だったと思いますが」
「はい」
そして松岡も中村をお供にアネックス盛岡ホテルへ。

一方のスティングたちは…高橋院長の話からアネックスホテルのことを知り、バトラーとマッキー、それにウイングが院長室の掃除と称して盗聴器を回収。さらに高橋と中村の仲間の菊池を倒した。バトラーは高橋と菊池を締め上げた。
「菊池と渡辺…リーダーはもうひとりの男ね」
「すでにアネックスホテルに村上と松岡は来ているのか」
「松岡さんはわたしと村上さんのあとでやってくる。あの不良のようなサラリーマンと一緒に」
「何だって?じゃあそいつがリーダー」
「そうだよ。中村雄大って人なんだ。あれが俺とナベに院長に反対する奴を始末しろって」
高橋と菊池の声はしっかりマッキーのピアスの盗聴器に録音されていた。

その頃スティングはアネックスホテルにいた。ロビーでコーヒーを飲みながら、カウンターバーにいるショパンを気にしていた。
「松岡さんはいませんね。多分リーダーと思しき人と一緒なんでしょう」
さらにスティングは話を続ける。
「村上浩二、34歳。厚労省東北厚生局の医薬担当官です」
村上の横にはさっき中村の言っていた渡辺がいた。
「院長も松岡さんも遅いですね」
村上と渡辺は高橋と菊池がつかまったことを知らなかった。そこでスティングはパーサーのふりをして二人に近づいた。
「ええと、村上浩二様と渡辺達幸様で」
「はい」
「高橋幸三様からの伝言を預かっております」
しかし高橋が急に来られなくなったというのは怪しい。渡辺はスティングに詰問するが、スティングは渡辺の顔を覚えていたのでこう言った。
「薬剤師殺害、ならびに看護師強姦未遂の罪がなくならないとは言わせませんよ」
ちょうどそこに松岡と中村がやってきた。
「これは松岡様」
「どうぞこちらへ」
スティングは地下にあるカウンターバーに案内した。そこではバニーガールに扮したショパンが村上と松岡に酒を飲ませた。さらに中村には誘惑責め…
「東北支社の正社員なんですね。おめでとうございます」
「でも大変だよな、外資で働くってのも」
「そうですか?」
「あんただけに言うけど、外資派遣から正社員にしてくれるって言ったのは松岡さんと村上さんなんだよ」
それを知ったショパンは思わず口をつぐんだ。
「そうそう、それで高橋クリニックにちょうどいいカモがいたんだ。あいつのおふくろさ」
そう言って渡辺を指差した。
「ナベのおふくろは長の患いでね。だからなんとかしてやろうと思ったわけ」
「ふーん」

そして飲み終えた一行はその足でホテルを後にした。しかしそこにバトラーとマッキーがいた。スティングとショパン、ウイングも二人の背後からやってきた。
「みなさん、薬にも毒にもならないことしてますね」
「だ、誰だ」
<<口上>>
というわけで、不来方旋風スティンガーは病院の薬の取引に絡む不正と、それがもとで起きた殺人その他の事件の犯人をとっちめることに成功した。

「さて、みなさんには今から粉薬をこれで飲んでもらいます」
スティングはカップ酒で粉薬を飲ませようとしたのだ。
「強制ではありませんが、あまり飲まないようですと…自動的にお酒が口の中に入ってしまいますよ」
「すでに証拠は挙がっているのです、いい加減白状したらどうですか?」
そして今までの高橋や中村の証言が盛岡市内のあらゆるスピーカーから流されていった。
「みなさんの悪事はまるっと筒抜けですよ~」
「ふざけんな!!」
しかしとうとう中村たちは我慢できず、千葉の殺害と落合の強姦未遂の話を自白してしまった。
「助けてくれよ」
「はい、中村さん。どうぞ」
「千葉和雄を刺したのは渡辺だ。おふくろの治験の話を聞いて、反対するから…」
「本当ですか?」
「ああ、おふくろが助かるためならなんでもやるつもりだった。それだけで数万円がもらえるとあの人は言ったんだ。俺はそんな甘い言葉に吊られて…」
渡辺の自白を聞いた松岡は震えだした。
「ちょっと待て。確かに君のお母さんを治験候補者にさせたのはわたしだが」
「松岡さん!」
「院長!あんたは落合看護師を痛めつけるように命令したでしょ」
「知らないぞ」
しかし悪党たちの口には粉薬が入り、今また酒も口に入りそうなところだった。
「仕方ないな」
ということで、ショパンがまたバニーガールに変装する。
「ちょっと、お酒でお薬を飲んだら死んじゃうわよ」
そう言ってショパンはカップを取り上げた。
「ねぇ、あたしのことを忘れたの?」
ショパンは松岡と村上を誘惑した。そして…
「お・ね・が・いっ!!」
ここで松岡と村上は渡辺たちにショパンを襲うよう命じたが、その模様はマジックミラーで丸見えだった。そして、その模様を落合早苗もみていた。
「…そんな」
隣にいたウイングがささやく。
「明日から、また頑張ってくださいね」
ウイングがその場を去ったとき、ちょうどパトカーとすれ違った。悪人たちは全員逮捕され、新聞には「医薬品めぐり結託」「病院関係者の口封じ認める」という記事が躍っていた。

事件解決の翌朝、スティングは自分の書いたコラムを眺めていた。
「原君、病院でお薬もらってきたら」
「どうせ効果が変わらなければ、安いほうがいいじゃん。クシュン
スティングは相変わらず風邪ッぴきだった。
「しかしこの風邪はしつこいよな」
「もう、これ風邪じゃないかもしれないじゃない」
「確かにありえる。胃炎や食道炎から来る空咳もあるって言うし」
「それじゃ、病院に言ってきます」
しかし、そこでスティングは吐き気を催してしまった!!まぁ次回には治っているだろうけど。

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