電車の改札で、急いでいるときに自分の前の人があのけたたましい「ピンポンピンポーンッ!!」で止まったときの悲しさといったらない。
僕など以前 前の人がピンポンで止まり素早い判断で一列左にずれたらまた前の人がピンポンで止まる、という「ダブル」を達成したことがあるのだ。まあ関係ないけど。
先日、ほぼ毎日利用するJRのT駅でのこと。
ここは私鉄との連絡駅で、降りた乗客はほとんどがその私鉄に乗り換える。
乗り継ぎタイミングが微妙なためみんな死に物狂いで乗り継ぎの改札に突入するのだ。
15台はあろうかという横並びの改札機に寄せる人の波、それはまるで暴徒が機動隊のバリケードに捨て身で突入していくような壮絶な光景だ。
JRの職員は、改札機の向こうに仁王立ちして、いつどこでピンポンが鳴ってもすぐ駆けつけられるように構えている。
そしていざ改札通過が始まるとあちこちで起こるピンポンの嵐。これが数分おきに繰り返されるのだ。
いつもの要領で僕はある改札機に狙いを定め、人の波にもぐりこんだ。
定期券を入れる瞬間、前の男性がなにやら複雑な動きをした。
普通の乗車券と定期を併用して、改札機を使って乗り越し清算をするワザかもしれない。
これをやられると、その人の処理だけでなく、直後の人、つまり僕の定期の吐き出しまでもが少し遅くなるのだ。
予想通りワンクッションおいてから出てきた定期券を取って男性が去った。
僕は、自分の定期もワンテンポ遅れて出てくることを知っているので、数瞬待った。
出てきた定期を取ると、一瞬目に入った文字に違和感が。
自分の定期と全く違う区間。
次の瞬間、後ろの女性が「あ、それ私の」と言ったので、
反射的に「あーすいません」と言って渡す。
消えた俺の定期。
いくら待っても自分の定期は出てくることはなく、
改札も嵐が過ぎ去った様子でほとんど人がいなくなった。
JR職員に言って改札機を開けてもらうと
中から出てきた一枚の定期。「あった。。。よかった。」と思ったのも束の間、
その定期にはこれまた見たこともない区間が。名前のところを見ると、
知らない男性の名前と、73歳という年齢がある。
これは、僕の前に居た男性の定期だったのだ。
なんと、定期が入れ替わって、男性が僕の定期を持って行き、
男性の定期が機械の中に残ったというのだ。そんなことがあり得るのか。
いや、実際に起こったのだからどうしようもない。
もはや男性は影も形もない。結局、乗り換えの電車を逃したどころか定期は消失し、
一夜にして73歳になるなど肉体・メンタル面ともにズタボロ。
翌日、JRから「男性より定期が届きました」との連絡。
事なきを得たが、考えてみるとあの日一番びっくりしたのはきっとあの男性のほうだ。
彼はきっと自分の駅であの日一番のピンポンを駅構内に鳴り響かせただろう。
いくらゴムで加工されているとはいえあのゲートに不意打ちを食らわされたら73歳の体には過酷だっただろうなあ。
おじいちゃん、ソーリー!
僕など以前 前の人がピンポンで止まり素早い判断で一列左にずれたらまた前の人がピンポンで止まる、という「ダブル」を達成したことがあるのだ。まあ関係ないけど。
先日、ほぼ毎日利用するJRのT駅でのこと。
ここは私鉄との連絡駅で、降りた乗客はほとんどがその私鉄に乗り換える。
乗り継ぎタイミングが微妙なためみんな死に物狂いで乗り継ぎの改札に突入するのだ。
15台はあろうかという横並びの改札機に寄せる人の波、それはまるで暴徒が機動隊のバリケードに捨て身で突入していくような壮絶な光景だ。
JRの職員は、改札機の向こうに仁王立ちして、いつどこでピンポンが鳴ってもすぐ駆けつけられるように構えている。
そしていざ改札通過が始まるとあちこちで起こるピンポンの嵐。これが数分おきに繰り返されるのだ。
いつもの要領で僕はある改札機に狙いを定め、人の波にもぐりこんだ。
定期券を入れる瞬間、前の男性がなにやら複雑な動きをした。
普通の乗車券と定期を併用して、改札機を使って乗り越し清算をするワザかもしれない。
これをやられると、その人の処理だけでなく、直後の人、つまり僕の定期の吐き出しまでもが少し遅くなるのだ。
予想通りワンクッションおいてから出てきた定期券を取って男性が去った。
僕は、自分の定期もワンテンポ遅れて出てくることを知っているので、数瞬待った。
出てきた定期を取ると、一瞬目に入った文字に違和感が。
自分の定期と全く違う区間。
次の瞬間、後ろの女性が「あ、それ私の」と言ったので、
反射的に「あーすいません」と言って渡す。
消えた俺の定期。
いくら待っても自分の定期は出てくることはなく、
改札も嵐が過ぎ去った様子でほとんど人がいなくなった。
JR職員に言って改札機を開けてもらうと
中から出てきた一枚の定期。「あった。。。よかった。」と思ったのも束の間、
その定期にはこれまた見たこともない区間が。名前のところを見ると、
知らない男性の名前と、73歳という年齢がある。
これは、僕の前に居た男性の定期だったのだ。
なんと、定期が入れ替わって、男性が僕の定期を持って行き、
男性の定期が機械の中に残ったというのだ。そんなことがあり得るのか。
いや、実際に起こったのだからどうしようもない。
もはや男性は影も形もない。結局、乗り換えの電車を逃したどころか定期は消失し、
一夜にして73歳になるなど肉体・メンタル面ともにズタボロ。
翌日、JRから「男性より定期が届きました」との連絡。
事なきを得たが、考えてみるとあの日一番びっくりしたのはきっとあの男性のほうだ。
彼はきっと自分の駅であの日一番のピンポンを駅構内に鳴り響かせただろう。
いくらゴムで加工されているとはいえあのゲートに不意打ちを食らわされたら73歳の体には過酷だっただろうなあ。
おじいちゃん、ソーリー!
しかも最後に「ソーリー」
紳士です。さわやかすぎます!
いやーくだらない話ばかり書いて申し訳ないですが楽しんでいただけているのなら嬉しいです。しかしこの日は大変でした。特別乗車券なるものをもらいました!
>eccoさん
汝の敵を愛せよ。。。です!
改札を通りすぎる速さが早すぎたのか
定期と間違えテレホンカードで通過したことある。
きっと次の人がピンポンで引っかかったやろね
表現が分かりやすい(^。^)
毎回楽しんで読ませていただいております♪
テレホンカードで通過っていうか。。。それ強行突破でしょう、完全に!
>ゆきんこさん
ご愛読ありがとうございます。
そしていつもコメントありがとう!