風の向こうに  

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近代日本「鉄道遺産」を後世に

2015-07-20 18:39:59 | 歴史

2015.7.20 07:47更新

〝展示SL〟に命吹き込め 「デゴイチ復活プロジェクト」始動 JR西が技術結集 近代日本「産業遺産」を後世に

 

→引用開始

 

JR西日本が40年以上にわたり展示してきた蒸気機関車(SL)を再び本線で走らせるプロジェクトを進めている。車体はさびや腐食が進んでいるが、社外の高い技術力も結集させて平成29年度以降の復活運転を目指す。JR西はSLという近代日本の産業遺産を後世に残すことを「社会的使命」と位置付ける。今回のプロジェクトを通じて、ベテランから若手社員への技術伝承を促す狙いもある。(高久清史)

 赤茶に変色し、腐食もみられるボイラーが工場の中央に据えられ、作業員の工具が火花を散らす。

 D51形200号機のボイラーの修復が、大阪市北区のボイラー製造会社「サッパボイラ」で進んでいる。同社は国内のSLボイラーの大規模修理を一手に担うプロ集団。JR西の依頼を受け、復活プロジェクトに一役買うことになった。

 国鉄時代の図面を参考にしながら、今の技術に合うように設計図を引き直したといい、社長の颯波(さっぱ)郁子さん(54)は「何十年先も走ることができるように修繕したい」と意気込む。

 「デゴイチ」の愛称で知られるD51は昭和13年に製造され、主に東海エリアの中央本線を走行。47年からJR西の梅小路蒸気機関車館(京都市下京区)に展示され、来館者を乗せて敷地内を走っていた。プロジェクトでは、今年度末までに修繕、来年度の試験走行などを経て、29年度以降に復活運転する日程を描く。

 復活にかかる費用は約5億円と高額だが、JR西の広報担当者は「産業革命の原動力となったSLを後世に継承したい」と話す。

 JR西が所有するSLは24両で、うち2両がSL北びわこ号、SLやまぐち号として運行している。SLの検査、修復を行う梅小路運転区の態勢を強化するため、今秋以降の運用開始を目指し「SL検修庫」の建設を始めた。さらにSLの保守管理に習熟した社員を育てようと社内公募を行い、昨年、新たに若手数人を同運転区に配属した。

その一人で車両管理係の柳川令樹(りょうき)さん(33)は、SLの車両管理歴約30年の堀田正広さん(51)から、部品の細かな構造や、微妙な力加減も求められる修復作業の知識について指導を受ける毎日。SLに関わる醍醐味「電車は部品を取り付け直すが、SLは部品を加工し、自分の手で修繕する感覚がある」と表現する。

 D51復活プロジェクトを進めるのも同運転区の約30人が中心だ。堀田さんは、どの部品を修理し、新品と交換するかを判断する重要な役割を担う。

 「SLは怖い」と堀田さん部品同士が密接に連動しているため、修繕する際は他の部分に与える影響にも細心の注意を払う必要があるからだ。過去には、担当したSLが、発車直後に台車の一部が異常に過熱して発煙する「軸焼け」を起こした苦い思い出もある。

 「自分もまだまだ勉強中だが、技術や知識は伝えていく」という堀田さんの言葉に、柳川さんは「SLを残したいという気持ちが強くなった。しっかり受け継ぎたい」と力を込めた。

 石炭を燃やし、水を熱して生まれる蒸気が動力源のSLは明治時代から人、物の輸送を担い、日本の近代化を支えた。

 明治の鉄道開業時は外国産が走ったが、大正に入って国産化が加速。昭和の経済成長期に鉄道の動力の近代化を目指す動きがあり、SLは電車などに取って代わられ、減少の一途をたどった。

 しかしSL人気はいまだ根強く、JR西日本以外でもJR東日本やJR九州、大井川鉄道(静岡県島田市)などで運行。各地で観光の目玉になっている。

 梅小路蒸気機関車館で40年以上にわたって展示されていたD51形200号機。「デゴイチ」の愛称で親しまれている。JR西日本は平成29年度以降の復活運転に向けてプロジェクトを始動させた

 梅小路蒸気機関車館で40年以上にわたって展示されていたD51形200号機。「デゴイチ」の愛称で親しまれている。JR西日本は平成29年度以降の復活運転に向けてプロジェクトを始動させた

 SLの検査、修復を担当している堀田正広さん(左)と柳川令樹さん=京都市下京区(志儀駒貴撮影)

SLの検査、修復を担当している堀田正広さん(左)と柳川令樹さん=京都市下京区(志儀駒貴撮影)

http://www.sankei.com/west/news/150720/wst1507200012-n1.html

 

←引用終わり

 

 

一人のSLファンとして、うれしいかぎりです。

子供の頃SLが大好きで、夏休みに家族旅行で、SLが走っている地方へ行きました。

SL修繕の技術、ちゃんと伝えられてきているんですね。

これからも、途絶えることのないように後世まで伝えていって下さい。

「後世まで途絶えることのない技術の伝承」、これこそ日本の秀りです。

 



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