2カ月振りにThe DARK TOWER (“DT”), The Drawing of The Three, The Prisoner (“Prisoner”)のレビュー。今回は3号、4号について。
前回と同様、原案Robin Furth、筋書きPeter David、画をPiotr Kowalski、インクをNick Filardi、表紙画をJulian Totina Tedescoが担当。添付画像はPrisoner 3号のものを採用。前回は下記リンク参照。
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen/1033.html
粗筋をさらっと紹介。Prisoner 3号は、今回の主人公Eddie Deanの子供の頃の話。兄Henryを慕うEddie。しかし、Henryの気付かぬうちに、年下のEddieはHenry以上に成長している。一方Henryはダメダメ。ベトナム戦争から帰還してからは、麻薬に依存状態。副題Prisoner(前回副題について書くのを忘れた)は、Eddieが麻薬の虜(“Prisoner”)になっているという意味。Prisoner 4号では、兄Henryの影響からEddieがついにPrisonerになってしまう。そして、兄の代りにヘロインをバハマから密輸する役割を宿敵Crimson Kingの部下から申しつかる。
いつものように、気に入った台詞、シーン等を紹介。今回は、表紙のTedescoを褒めたい。添付画像は彼が描くニューヨークにあるお化け屋敷の画。憑依されているとも解釈できるが、穿った見方をすれば、Kingの作品の一つBlack Houseのように、異常な磁場、もしくは、重力が放射されているように見える。その結果家が歪んで見えるのだ。この作品普段は漫画を読まないKingファンにも是非読んで欲しい。彼らの意見を聞きたいな。添付しなかったが、麻薬漬けの状態を猿がEddieにしがみついている図で表している 4号の表紙もすごく良い。
練習の結果Eddieはバスケットボールが上手くなっているのだが、兄に勝ちを譲ってあげるシーンがある。優しく、兄思いの彼を描いていて、ものすごく好き。(それ以外の目的もあってのことだが。)また、Eddieの美術の才能を表すシーンも好きだな。
ベトナム戦争で負傷した際に、使用されたモルヒネが、Henryを麻薬漬けにしたのは、小説で語られていたっけ。
薬の影響からか、飛行機の中で親分Rolandが現在滞在している、不気味な人喰いロブスターの大群(Lobstrosities, LobsterとMonstrosity (怪物)をくっつけた造語。)の住む海が見えてしまうEddieのシーンは良いな。そうか幻視みたいなことがEddieは子供のころからできたんだね。やっとわかった。Prisoner 3号のお化け屋敷のシーンはそれを読者に伝えるための伏線だったんだね。
ちょっと気に食わないのが、中身の画を担当しているKowalskiの描くEddieの姿が、必要以上に子供っぽく見えることだな。
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