話の展開スピードが速く非常に面白いシリーズとなっているFriendly Neighborhood SPIDER-MAN (FNS)の28号が到着したのでレビュー。今回は27(3)号、28(4)号をレビュー。 (Legacy Numberとカッコ内が2019年再発売してからの号数)
前回に引き続き、筋書きをTom Taylor、画をJuan Cabal、28号の最後の3ページをDouglas Francinが、彩色をNolan Woodardがそれぞれ担当。添付画像は27号のもので、Andrew C Robinsonによる作品。今回はVariant Coverを買わなかった。
粗筋を手短に紹介。Leilaniなるアパートの住人に彼女の子供を託されたPeter。彼女を見守る別のアパートの住人であるThe Rumorなる老女と、Leilaniを救うべく彼女の故郷である地下世界へと向かった。救出の過程で傷を負ったSPIDER-MAN。何とか地表に戻るが地下世界の支配者は地表に現れた。
気に入った台詞やシーンを書いていく。まずはCabalの画。彼への評価がぐんぐん上がっている。螺旋階段を降りていくシーンが非常に上手い。一つの螺旋階段をコマ切れにして、時間を経過させている。28号の見開き2ページを使った、地底人3人による銃撃を受けつつそれをかわし、猫を救うシーンは美しいの一言。
次。この話。昔読んだドラえもんの話で一番好きな、地底都市みたいだ。誰も住んでいない昔の東京が地底にもあるって内容(その後の地底探検とかそういうのじゃなく)。SPIDER-MANではニューヨークが地底にもある。Under Yorkね。
前回もTaylorの話の進め方や台詞は面白いなと思ったが今回も楽しい。Peterのアパートで子守りをたのまれたHUMAN TORCHと、偶然出くわしたBoomerang の会話。B ”Are you here for me?” TORCHが事情を話していたが、不意にBoomerangの質問が気になり、”Wait should I be here for you?” Boomerangの質問が間抜けなんだよな。オレは悪人だよって言っているようなもんだ。
もう一つ、だんだん地下に行くにつれ蒸し暑くなったSPIDER-MANが”I want a vent in my costume.”といつもの彼らしい冗談を言うのだが、実はこれが伏線。その後銃で撃たれた後の”This isn’t what I meant.”は愉快。
Ben伯父さん、May伯母さんがPeterを無償の愛で育ててくれたように、ニューヨークという街がそこに住む人を守ってくれるってことを伝えているFNS 28号の台詞がキザなんだけど、素敵なので、紹介。”This city has always tried to protect people no matter where they’re from.”今回守るべきは地底人の子供とそのお母さんということを念頭に置いてno matter whereなんだよね。
ニヤっと笑ったのは、Kingpinと地底人が不可侵条約を締結していること。
ちょっと気に入らないのは最後の3ページで画のトーンが全然変わっちゃったこと。Cabalの画とWoodardの彩色の組合せが非常に良かったので残念。Francinの画が駄目って言うつもりはない。寧ろSPIDER-MANには彼の画のスタイルの方が合っているかもしれない。だけどね。FNS 25号からの流れが止まってしまった感じがして…。
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