ここ2ヶ月アクションシーンがないことに不満があったUltimate SPIDER-MAN (“USM”)。今回レビューする09号で、ようやくアクションが復活した。待ってました。
筋書をJonathan Hickman、画をMarco Checchettoがそれぞれ担当。添付画像はChecchettoが描く通常版の表紙。
まずは粗筋を手短に。今はこの世界の陰の支配者が保有するStane/ Stark社の秘密を新聞社をクビになったJ Jonah Jameson (“JJJ”)とBen Parkerは、探っている。一方、SPIDER-MAN (Peter Parker)とGreen Goblin(Harry Osborn)は、支配者と手を組むWilson Fisk(Kingpin)から送られた刺客Black Catと対決する。
気に入ったシーンや台詞を今月も紹介。冒頭のJJJとBenがバーで不機嫌に呑んでいるシーン。徐々に二人が何で不機嫌なのかがわかってくる。彼らのネットメディアで人気のある記事はSPIDER-MAN に関する煽情的な記事で、彼らが追っている真のニュースとは異なるからだ。煽情的なものが人々の心を掴むのはしょうがないよな。怖いのはそれに目を眩まされ、本当の問題について人々の目が向かないこと。
この二人のマーケティングを手伝っているMary Jane (Peterの妻)の台詞。”In the next six months, the two of you are going to be bigger than the Bugle.” その後にJJJは上機嫌になってしまうのは、如何にもJJJらしくて好きだ。
この世界のDr. Octopus。彼はHarryの部下で彼のためにコスチュームの改善に注力している。彼がPeterのために開発したSPIDER-MANのコスチュームは2006年頃に発売されたAmazing SPIDER-MAN 529号でRon Garneyの描いたそれに似ている。(意図的のはず。)その話の中ではそのコスチュームの送り主はTony Starkだったが。もう一つ、彼はPeterが現在着ているコスチュームを欲しがっている。どうも彼の動機に裏があるようでゾクゾクするね。
刺客との対決シーン。SPIDER-MANがクモ糸から逃れた刺客に対して、Harryは反撃して大けがをさせた。Peterの台詞とそれに対するHarryの台詞。”You can’t be like them. (敵のこと) We’re supposed to be better than that.” “If I’m put to the choice and one of them is about to kill you (Peterのこと), I will never hesitate.” この次のコマはPeterの困惑した顔。二人の考え方の決定的な違いがここにある。二人が別の道を歩む伏線かもしれない。