X-MEN Brood篇最終話の21号とCAPTAIN MARVEL (Cap MVL)48号をレビュー。今回の添付画像はCap MVL 48号の通常版の表紙。Juan Frigeriによるもの。X-MEN 21号のvariantが迫力に欠けたので、消去法。Cap MVLは普通にカッコ良い。
X-MEN21号の筋書をGerry Dugan、画をStefan CaselliがCap MVL 48号の筋書をKelly Thompson、画をSergio Davilaがそれぞれ担当。
次に粗筋。CYCLOPSの父親を救出したX-MEN。帰還中に救出した人々がBroodに寄生され狂暴化。一方地球に残ったJeanは黒幕Nightmareと対戦。Cap MVL 48号ではBINARY の身代わりに捕らわれの身となったCap MVL。彼女の仲間とGAMBITはBrood族と戦闘中だが、決め手がなく一進一退の攻防となっている。控えていたROGUEとHAZMATもいよいよ参戦。
21号のvariantはMoira-Xが題材のTrading Card Variant。Moiraが悪役なのはわかっていたが、今の彼女の設定がとんでもないことになっている。こういう設定改悪がX-MENへの興味を急速になくしている大きな原因なんだよな。楽しんでいる人もいるんだろうが。
21号の最大の盛り上がりは、CYCLOPSとJeanの夫婦喧嘩。(それが最大なのはBrood篇になってからのX-MENの盛り上がりがなんだかなという感じだから。)ただし、喧嘩の中身は哲学的で面白い。統制の効かなくなったBrood族を殲滅しようとするCYCLOPSに対しするJeanの台詞。”So it’s genocide, then?”それは大量虐殺だと断じるJean。なんとなく今ウクライナで起こっている戦争や、ウクライナ人のロシア人に対する心持なんかを想起させる。
JeanのNightmareに対するお仕置きも楽しかった。なんかこのキャラX-MENの中では道化なんだよね。
Cap MVL 48号ではGAMBITとSPIDER-WOMAN (“SW”)の会話が面白かった。”Den I got an idea. Cover me.” “Like I’m not already at my limit.” Denはケイジャン訛りのThenだね。ポイントはそこじゃなく、SWの台詞の方。今でも手一杯なのにさらにGAMBITの戦闘に手を貸せるのかというボヤキ。
さらに面白いのはBroodの女王の台詞。”She (BINARYのこと) came apart almost like tissue paper in my hands.” ちょっと待った、Brood族はティッシュペーパー使ってるの?という突っ込みを入れたくなる。
最終ページのCap MVLが捕らわれの身からの脱出のシーンはこの号のクライマックス、このページだけで買い。
さて、ここまで来てちょっと疑問が出てきた。いつまでたったらCYCLOPS達X-MENの中核部隊が登場するのかってこと。このまま出てこない可能性もないではないな。勝手に思い込んでたかもしれないけど、Cap MVL とX-MEN中核部隊の共闘がクライマックスだと思ってCap MVL買い続けてきた。しかし、バラバラにBrood族と戦っていて一緒にいるコマはゼロ状態。表紙では一緒に戦っているシーンもあるわけで、このままいったら騙されたということになるのか。まーX-MENより話は面白いかな。