アメコミとラーメン

X-FACTORその17


あまりにも表紙が素敵だったので、約1年振りにX-FACTORのレビューについての記事。素敵な表紙はX-FACTOR 228号のもの。いつもこのタイトルの表紙だけを担当しているDavid Yardinの手によるもの。Yardinの画は見た感じが毎号違う。共通しているのは、あまり背景を書きこまないとこ、そして人物の表情がものすごく丁寧なところだ。去年の5月に書いたレビューでも同じようなことをコメントしているな。(下記リンク参照。)230号の表紙も良いのだが、どうしても、アメコミとは思えない、何とも言えない主人公Multiple Manの表情に惹かれてしまった。(大昔サンデーかなんかに連載していた「トーイ」を彷彿とさせる。)

今回のレビュー対象は上述の228号から230号まで。筋書きをPeter Davidが、Leonard Kirkが228号の画を、Emanuella Lupacchinoが229号、230号の画をそれぞれ担当している。Yardinを褒めたので、本編の画家についてもコメントしよう。Leonardの画はまだ粗削りだが、悪くはない。コマによって良かったり悪かったりのムラはある。一方のEmanuellaの画は完成されている。女性画家だけに女性は綺麗だな。一方男性の方が洗練され過ぎちゃっている感は否めない。彼女の描くWOLVERINEなんて優男すぎでしょう。もっとむさ苦しく描いてくれないとね。

内容に行く前に、前から書きたかったことについて。Peter の書く、これまでの粗筋のコーナーが、最近ものすごく面白い。前段で一応これまでの粗筋を説明するのだが、後半部分は、どちらかというと、Peterの近況についての報告。それもアメリカ人らしく面白おかしくね。(笑いのセンスは、アメリカ人には敵わない。大阪人も面白いけどね。)227号の年老いたStan Leeを見たPeterの娘が浮ュて大泣きしたってのは大爆笑だった。(娘さんはStanの若いころの写真を見ていて、もっと若い人だと勘違いしている。一夜にして、何十歳も年を取ったことに驚いたんだけどね。アメリカ版浦島太郎だ。)

227号で自分の分身に殺されてしまったMultiple ManことJamie Madrox。(添付の表紙はその表情。)分身に憑依をしていたのが、Blood Bathなる悪魔。こいつは死人に憑依ができるってやつだ。その悪魔を退治するのが、X-FACTORのメンバーの中では謎の存在Layla Miller。(ちなみに、Laylaはおいらのお気に入りのキャラクターでもある。)こいつはどうも人を蘇生させたり、悪魔祓いもできるみたいだ。おもろいな。Jamieを蘇生させようとするのだが、そうは問屋が卸さないってもの。アメコミの世界では死ぬなんて日常茶飯事で、今回もご多分に漏れずってところかな。

Peterの紡ぐ話は、伏線なり、笑いありで全般に面白い。Laylaの能力についてはまだまだ、謎を残しているね。出し惜しみっていうのかな。ファンとしては、そのじれったさも悪くない。Laylaが人を蘇生させると魂(soul)がないっていうのも、面白い発想。生死と魂とは違うのかな。

もう一つ気に入っているのが、X-FACTORのリーダーJamieが死んだことを受けてWOLVERINEが連れてきたリーダー。昔のX-FACTORのリーダーだったHAVOKとその恋人Lornaじゃん。懐かしい。

コメント一覧

管理人
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen
とおるさん:

コメントありがとうございます。
頭の中では理解できるんですけど、自分のこととして納得できないんですよね。
とおる
僕は魂=生命という感覚があるんですけど、キリスト教文化圏(もしかしたらユダヤ教やイスラム教も同じかもしれませんが)では別物のようですね。このあたりは長年アメコミを読んでいてもわからないことのひとつです
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