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続日本100名城
岸和田城(きしわだじょう)
築城時期は不明だが、現在地より北東約500mに位置していた岸和田古城から戦国時代にに移ったと言われ、江戸時代初期にかけて段階的に完成していった。永禄年間(1558~70)に松浦肥前守、豊臣氏の家臣中村一氏、小出秀政がそれぞれ改修を加えた。小出氏3代、松平(松井)2代の後、寛永17年(1640)に入った岡部宣勝が城を完成させ、13代続いて明治維新を迎えた。
変則多角形をした本丸は水堀に囲まれ、海岸よりの北西に馬出状に設けられた二の丸と土橋で接続していた。本丸の北・東・南は水堀を隔ててコの字形に二の曲輪が取り囲み、その外周を水堀と三の曲輪、さらには外郭と、二重三重に本丸を囲む構造となっており、極めて厳重な輪郭式の縄張りで構成されていた。本丸には小出秀政が建造した五重の天守が聳えていた。
場所は大阪府岸和田市岸城町9-1
岸和田市役所のお隣です。というか三の曲輪?跡に市役所が建っているわけですね(^^)/
岸和田城は市中心部の城址公園という感じで、周辺には駐車場が幾つもあります。自分は岸和田市役所の駐車場(有料)に停めましたが、西側のお堀沿いに「岸和田市営駐車場」、「岸和田市役所第4駐車場」「タイムズ五風荘」と並んでいます。
訪れたのが午前7時と早い時間だったので、ランニングや散歩で訪れる市民でにぎわっていました。また、二の丸跡に建設された「市立市民道場・心技館」では剣道の早朝練習が行われており、気合の入った掛け声が朝の空気を切り裂いているようでした。
当日の行程
岸和田城絵図(再現)、、、現地説明板より
市役所位置と赤線加筆
現在公園内に残っているのは「本丸」と「二の丸」そして本丸を取り囲む「内堀」です。
中堀にあたる「百閒掘」は一部が埋め立てられ市役所となっていますが、「二の曲輪軍料倉庫」の石垣沿いから二の丸公園をコの字に取り囲むようにして現存しています。
昭和29年に市民の寄付などにより、連結式望楼型3重の復興天守が再建されました。
二の丸側正面より(北側)
野面積み天守台石垣
西側より
打込み接ぎの布積み、本丸石垣
南側より
野面積み本丸石垣
石垣の底部に「犬走」が見られます。
東側より
角石は算木積み、本丸石垣
南東面の石垣の底部に「犬走」が見られます。
岸和田城の犬走については、泉州砂岩で造られた石垣が崩れるのを防ぐためと考えられています。この犬走り周辺の石垣は平成11年 の豪雨で崩れ、今は強度のある花崗岩で補修され、その部分だけ石垣の色が違っています。
本丸櫓門(再建)
開門時間(天守開館)が午前10時とちょっと遅め(-_-;)
しかし訪問したのが7時だったので、残念ながら天守閣と国の名勝に指定されている「八陣の庭」は観ることができませんでした。
本丸隅櫓(再建)
西側より
北側より
「市立市民道場・心技館」
昭和36年には御殿風建物の市民道場「心技館」も建設されました。
二の丸側より
伏見櫓?を模したトイレ
環境に馴染んでおり、とても清潔なトイレでした。
水堀と石垣
内堀は本丸をぐるりと一周取り囲んでいる水堀と、二の丸の外側に彫られた「百閒堀」で構成されています。
本丸に入るには西と東にある二か所の土橋を渡って二の丸に入ってから、さらに土橋を渡り大手櫓門をくぐることになります。
「百閒堀」は北側が一部埋め立てられていますが、極楽橋を起点として
☆北東面の「二の曲輪軍料倉庫」跡石垣から、
軍料倉庫から見た二の丸石垣(左は伏見櫓を模したとみられるトイレ)
☆北西面の県道204号線(堺阪南線)沿い、
☆南西面の二の丸隅櫓跡(市立市民道場・心技館)を取り囲むコの字形に見ることができます。
岸和田城は和歌山城と大阪城の中間地点にあり、紀州監視の岸和田城とも言われているそうだが、今回和歌山城から泉南郡岬町の道の駅を経由して岸和田城に向かって分かったことは、和歌山と大阪がこんなにも近いんだ~という事。
それゆえ、信長の時代の石山本願寺攻め、秀吉の時代の紀州在地勢力(根来衆・雑賀宗)掃討、そして江戸時代になると徳川幕府の相互監視政策にと、歴史の表舞台に引きずり出された城だったのかなと思いました。
タイトなスケジュールの中「御城印」や、3代城主が起源とされる岸和田だんじり祭の「だんじり会館」に少なくなった後ろ髪を引かれる思いで、岸和田を後にしました(;^ω^)
【岸和田城】
《紀州街道と大阪湾の水上交通を押さえた城》
名称(別名);きしわだじょう(千亀利城)
所在地;大阪府岸和田市岸城町9-1
城地種類;平城
築城年代;不明
築城者;不明
主な城主;小出氏、松平氏、岡部氏
文化財区分;府指定史跡
近年の主な復元等;天守、櫓門、多聞櫓、隅櫓
天守の現状、形態;復興天守
※出典、、、続日本100名城 公式ガイドブック・日本城郭協会監修(学研)
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