≪第97回全国高校野球選手権大会≫ ~甲子園~
【第5日】
第1試合 健大高崎(群馬) 10-4 寒川(香川)
第2試合 鳥 羽 (京都) 7-1 岡山学芸館(岡山)
第3試合 秋田商 (秋田) 3-1 龍谷(佐賀)
第5日を迎えた甲子園。
昨日のような雷雨もなく、
3試合日でしたがしっかりと試合することが出来ました。
ところで、今日のスポーツ紙の紙面に、
智弁和歌山・高嶋監督の勇退の報道が載りましたが、
本当ですかね?
本当だとしたら、
こんなにさびしいことはありません。
さて、今日の第3試合では、
秋田商の注目の好投手、成田翔クンが登場。
噂にたがわぬ素晴らしいピッチングを見せてくれました。
強打の龍谷打線を向こうに回し、
被安打3、奪三振16で1失点の完投勝利。
左腕からキレのいい速球、スライダーを投げ続け、
しっかりとチームに勝利をもたらしました。
試合前、
ワタシは成田翔クンのピッチングが、
『究極に勝負強い』戦績を残している龍谷打線にどこまで通用するのかと、
注目してみていました。
何しろ龍谷は、
春の九州大会優勝校。
その九州大会では、
並み居る強豪に対して、
やる試合やる試合、
全てに大接戦ながら、
ことごとくそれを制して優勝。
そしてこの夏も、
佐賀県大会で苦しい試合をすべて接戦でものにする…
という素晴らしい戦いっぷり。
剛腕がいるわけでもなく、
強打者が並ぶわけでもなく、
それでもしっかりと必ず『終わっていたら勝っていた』状態に持っていくという、
とても興味をそそられるチームでした。
この試合でも、
成田クンに初回からKマークを並べられても臆することなく、
じっと耐えて反撃機をうかがうという試合っぷり。
そしてチャンスと見るや反撃に転じて同点に追いつき、
試合は終盤8回にもつれもみました。
そこで無死2・3塁のピンチを迎えますが、
先発の池田クンが粘りに粘り、
相手のスクイズを空振りさせてピンチを脱した!
と思いました。
しかし秋田商はここから粘りを見せ、
四球の後に9番が歓喜の勝ち越しタイムリー。
その後も1点を加え、
粘りに粘る龍谷を振り切りました。
両校ともに高校生らしい、
実に粘り強い戦いぶりも見せてくれた接戦でした。
本当に、
い~い試合でした。
敗れた龍谷の池田クン。
見事としか言いようのないピッチングでした。
162cmの細身の体から、
強気の内角を攻める速球と、
外角のスッと逃げるスクリュー(チェンジアップ?)で、
相手打線をほんろうしました。
全国の『普通のピッチャー』に、
これほど勇気を与えたピッチングはないと思います。
投手の生命線は、
低めへのコントロールとコンビネーション、
そして強気の攻めだということを、
改めて感じさせてくれました。
見事なピッチングでした。
試合後は涙が止まりませんでしたが、
『甲子園の砂』をバッグに詰めることを拒否した彼の強気な姿勢が、
本当にまぶしかったです。
ぜひ来年また、
甲子園に顔を見せてください。
第1試合は、
グレードアップした健大高崎の『機動破壊』を堪能した試合となりました。
何しろ、
『走る、走る』
という去年のチームと違い、
『走るぞ~走るぞ~』
というプレッシャーのかけ方で相手をほんろうするという、
一段上の戦術を見た気がしました。
もうすでに、
健大高崎は、
名前とユニで戦えるチームの仲間入りをしたとみるべきなのかもしれません。
この驚異の『破壊力』、
どのチームとも違う健大高崎の『専売特許』ですね。
ますます年季が入ってきました。
第2試合は、
『京都二中』の流れをくむ鳥羽が、
見事な攻撃力を見せて圧倒しました。
この攻撃力。
かなりの威力を持ちます。
2回戦で激突する津商との対決は、
楽しみですね。
ということで、
今日もまたあっという間の3試合。
席を立つ暇もありませんでした。
今日の第3試合からは2回戦。
ここからは、
本当にあっという間にトーナメントも進んでいきます。
まさに『瞬きする暇もない』トーナメント。
どういう結末が待っているのか、
野球の神様のみが知っています。