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第97回全国高校野球選手権大会  予選展望Vol7 ≪中国≫

2015年06月26日 | 高校野球

≪第96回全国高校野球選手権大会≫
- 予選展望7 中国地区 -




【岡山】(参加59校) 
大混戦になる注目の夏。Aクラスのチームは、片手では足りない。

◎ 岡山理大付 創志学園 倉敷商 
〇 興譲館 関西 玉島商  
△ 玉野光南 倉敷
▲ おかやま山陽 岡山城東 

今年は抜け出したチームがなく、大混戦の様相だ。選抜出場の岡山理大付は、力はかなり持っていると言われるがエース西山が春先に故障してやや戦力ダウン。その西山は夏には問題なく戻ってくるようだが、秋のようなピッチングが戻らないと打線に力を持つチームに攻略される懸念もある。しかしながら、打線の力も水準以上で、総合力では今年の岡山NO1であることは疑いないだろう。その岡山理大付にピタリとつけるのが創志学園。創部2年目での選抜出場で話題をさらってから4年。ホンモノの実力を引っ提げ、いよいよ夏の初出場を掴み取るか。『全国の舞台を知る』長沢監督も今年の戦力には自信を持っているようで、エース高田は150キロを計測。しっかりと守って接戦をものにする野球で他校を上回る目論見だ。春の県大会を制した倉敷商は、エース武並を軸に崩れにくい野球を展開。夏に強い名門の底力で3年ぶりの夏を目指す。春は県大会3位ながら続く中国大会で大ブレーク。優勝を飾ったのが興譲館だ。夏も一気に優勝戦線に飛び込んでくる勢いだ。特に中国大会で、広陵、創志学園を接戦で破ったのは自信を深めるには十分。夏はダークホースというよりも、むしろ本命視される中でどのような戦いを見せるのか。昨夏に続き連覇を狙う関西は、今年は実績がないものの夏は必ず仕上げてくると各校に警戒感が強い。打線は相変わらず強力だ。春準優勝の玉島商は、昭和49年以来久し振りの甲子園を狙う。エース守谷の投球次第では、一気の浮上もありうる。そのほかでは2年ぶりを狙う玉野光南や好投手を擁する倉敷、おかやま山陽、名門の岡山城東あたりも面白い。



【広島】(参加93校) 
広陵は今年も夏に強さ見せる。広島新庄、崇徳、如水館が追う。

◎ 広陵
〇 広島新庄 崇徳
△ 如水館 盈進 尾道 
▲ 尾道商 広島商 高陽東

1年前と、ほとんど変わらない県大会の図式となった。名門の広陵がトップを走り、それを投手力の広島新庄が追う。そこに大型チームの崇徳がどう割り込んでくるのか。広陵は例年と変わらない”野球力”の高さを誇る。なんといってもその選手層の厚さは県下NO1だ。毎年安定感抜群のエースを輩出する投手陣。今年も3,4枚が揃って底上げが図られているが、肥後、松井、福山にルーキーの平元も参戦。暑く長い県大会も、楽に乗り切れる陣容だ。打線は喜多・前本の中軸の振りは鋭く、攻撃力も水準以上。かつては【春の広陵】と言われたものだが、今ではすっかり【夏の広陵】に衣替え。今年も広島の夏は譲らないつもりだ。昨年同様、広島新庄も甲子園を狙う力は十分。田口、山岡とここ2年の左腕エースは全国的に大注目のピッチャーだったが、今年のエース左腕・堀も負けてはいない。2年生だが既に速球は140キロ越えを果たし、投球術も先輩譲り。2年連続して『ロースコアの接戦』で敗れて甲子園を逃がした思いを背負い、今年は逆に勝ちきる気概だ。かつて全国制覇の経験もある名門・崇徳は、大型チームで復活を狙う。投手陣の枚数が揃っているので、広陵との直接対決では相手の目先を変えながら勝機をつかんでいきたいところだ。迫田監督率いる如水館は、大型打線で勝負。盈進、尾道、尾道商にもチャンスがある。高陽東は久しぶりの覇権奪回に、戦力は揃いつつある。そして最近は甲子園に届かない夏を続けている舞い門・広島商は、何とかメモリアルな夏に聖地復帰を狙っている。





【山口】(参加58校) 
宇部鴻城の戦力が抜け出るも、後続陣もさほど差なく追ってきて波乱含み。

◎ 宇部鴻城
〇 下関国際 宇部商 南陽工
△ 下関商 徳山商工
▲ 柳井学園 岩国

昨秋の中国大会を制して選抜に出場した宇部鴻城。エース上西の安定感のある投球に、春の県大会で底上げされた攻撃力。間違いなく戦力的にはNO1の座は譲らないだろう。春は上西を休養させて控え投手のレベルアップに努めたが、そこで2・3番手投手が安定感を増してきており、夏を戦い抜く戦力は整った。あとはポテンシャルの高い打線が好調を維持できるかということだろう。春の県大会を制したのは下関国際。エース小山がすっかり大黒柱として安定感を増した。県大会を制して臨んだ中国大会でも好投を見せ、夏に向けて自身を深めた様子。他の有力校と比較するとどうしても選手の層は厚くないが、小山が大ブレークして夏も制することになれば、うれしい初めての甲子園だ。名門の宇部商は、久しぶりの復活を狙う。夏に強い伝統を取り戻せば、聖地は近づく。南陽工はエース小川に4番岡村と、投打に太い軸があるのが強み。5年ぶりの夏を手繰り寄せたい。下関商は秋春ともに8強以上と実績を残し、名門復活への足掛かりは掴んだ。徳山商工は春4強。力のある柳井学園や、昨夏の代表である岩国も虎視眈々と夏制覇を狙っている。




【鳥取】(参加24校) 
2年連続の決勝対決を戦った鳥取城北と八頭。果たして3年連続はあるのか。

◎ 鳥取城北
〇 八頭 鳥取商 米子北 
△ 米子西 米子東 境
▲ 鳥取西 鳥取育英

全国最少の24校の大会。4勝すれば甲子園に届く大会のため、波乱は起こりにくいと考えられるが、毎年少しずつの波乱を呼ぶ大会でもある。それはやはり、絶対の力を持った学校がいないということだろう。過去2年、鳥取城北と八頭が決勝を戦い、一昨年は鳥取城北が勝ち、昨年は八頭が雪辱を果たした。この両校は夏の大会の戦い方を熟知しているチームで、今年も両校を軸に大会が展開していく可能性は十分にある。果たして『2度あることは、3度ある』のか。鳥取城北は、やはり選手の質が高いのが特徴だ。沢田、辻井とどこに出しても恥ずかしくない投の2本柱に、主砲・布袋のバットは通算ホームランが30本を超えてきた。しびれる試合になった時に相手を突き放せる『個人のチカラ』では、一番だ。一方八頭は、伝統的に傑出した選手は排しないものの、全員野球で食らいつくのが特徴。昨夏の甲子園経験者を多数擁して、今年も勝ちぬいていけるだけの力は十分に持っている。しかし今年は、この”2強”はここまで県内で全く実績を残せていない。実績組としては、秋優勝の境、春優勝の鳥取商に、秋春準優勝の米子西、そして選抜出場の米子北の4校が抜きんでる。境は、制球力のある勝部がマウンドをガッチリと守り戦い方に安定感がある。鳥取商は、雑賀・森の両輪に10点打線の破壊力がマッチすればピカイチの実力を持つ。米子西は実績ではNO1。どんな展開でも対応できるチームの対応力に秀でていて、スルスルと勝ち上がってくる可能性は十分だ。選抜出場の米子北は、エース高橋の復調があればどこにも負けない戦力になると自信満々。米子東、鳥取西の名門2校も、しっかりと夏に照準を合わせて鍛え上げてきた。どんな展開の大会になるかはわからないが、大会序盤から実力伯仲の学校同士が火花を散らす展開になりそうだ。


 

【島根】(参加39校)  
開星と立正大淞南の2強も安心できない。公立名門校の底上げ急で、大混戦の夏になる。

◎ 開星 立正大淞南
〇 松江商 平田
△ 浜田 益田東 石見智翠館 
▲ 大東 島根中央

一寸先は闇・・・・・そんな言葉がまず浮かんでくるほど、大混戦が予想される”島根夏の陣”だ。相対的に過去に比べて力を落としつつある2強、開星と立正大淞南が、後続陣にだんご状態に巻き込まれている印象。その開星。昨年に続く2年連続の夏をつかむには、投手を含めた守りの安定だろう。エースの石原は威力のある速球にタイミングを外す変化球を交えて打ち取る。田邨、吉川らのピッチャーもしっかりと投げ切ることが出来れば、夏を戦ううえでは心強い。打線は例年通り鋭い打球を飛ばす。昨夏は甲子園で優勝した大阪桐蔭をいちばん苦しめた好チーム。今年も夏に向けて、戦力を整えている。差泣く2番手につけるのは立正大淞南。3年ぶり3度目の夏を狙うには、こちらも投手陣の整備が課題。打線は長打力では開星を上回り、打ち合いの展開には自信を持つ。エース安達に今ひとつ信頼感が低いところを解消できれば、グッと覇権に近づく。この2強が大会を引っ張る存在だが、例年以上に後続陣との差は詰まっている。追っていくのは公立勢。まずは春の県大会を制した松江商。実に久々に優勝戦線に登場した子の名門は、かつては甲子園で存在感を発揮する存在だった。OBの『何としても』の願いは、青木・高野・三宅のクリーンアップの爆発にかかるか。公立校としては破格の爆発力を持つこの3人が威力を発揮すれば、島根の夏は熱くなること請け合いだ。秋準優勝に輝いた平田は、エース厚田の存在が心強い。オーソドックスな投球を信条とする右腕は、チームの精神的支柱。浜田は昨夏からのメンバーが多数残り、チームの軸を形成している。選抜の選考で最後まで名前の残った益田東は、大黒柱の小野が控える。春準優勝の島根中央や2年ぶりを狙う石見智翠館も覇権奪回に自信あり。大東の主砲・原は今秋のドラフト候補だ。

 


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