≪第95回全国高校野球選手権大会≫
【第3日】
第4試合 仙台育英(宮城) 11-10 浦和学院(埼玉)
春の選抜優勝の浦和学院と秋の明治神宮大会優勝の仙台育英。
ともに”全国制覇”をこのチームで経験して、
いよいよ”本番”の夏の甲子園を迎えました。
『どんな試合になるのか』
と思われた試合は、
最初からまさか、まさかの展開に。
1点を先制した浦和学院、
ここまではゲームプラン通り。
しかし今大会注目の『完全試合男』小島が、
まさかの大乱調。
3つの押し出しを含めてなんと6失点。
あっという間に大量失点をして、
今度は仙台育英が『予期せぬリード』に若干アタフタ。
3回に浦和学院が『優勝候補の底力』で8点を奪い逆転。
更に1点を追加して10-6としたときは、
『さすがに選抜優勝校』
という貫録を見せましたが・・・・。
試合はここで落ち着きを見せず、
今度は仙台育英が6回に大反撃。
一挙に4点を奪って10-10と試合を振り出しに戻しました。
・・・・・と、
ここまでが前振り。
と感じるような、
後半に手に汗握るような好ゲームとなりました。
8回表、
まずは浦和学院が1死3塁というチャンスをつかみます。
バッターは好打者のキャプテン山根。
3-2というカウントになりましたが、
ここで仙台育英のエース馬場が、
渾身の一球。
見事に山根を三振にうち取り、
味方の反撃にいい流れを作りました。
同じく1番から始まる8回裏の仙台育英。
ヒット、死球などでノーアウト満塁。
バッターは4番の上林。
今大会注目のスラッガーでありながらこの打席までは一人”蚊帳の外”で、
3打席凡退、おまけに2三振。
この打席、
期するものがあったと思います。
しかしながら気迫で上回ったのは浦学のエース・小島。
『自分で作ったピンチは自分で刈り取る』
との気迫満点の速球勝負。
あっという間に追い込んで見事三振。
次打者二人にもその気迫は衰えず、
全部速球勝負の連続三振。
無死満塁からの三者連続三振!
ピッチャーとして、
これ以上”かっこいい”ピッチングはありません。
『さすがは選抜優勝投手』
という意地を見せてくれました。
しかし試合の決着は非常なものでした。
この小島投手、
9回1アウトで、
”足の痙攣”を訴え、
2死までは取ったもののランナーを1塁に残し、
マウンドを2番手・山口投手に譲りました。
しかし山口投手。
『心の準備』が出来ぬままマウンドに上がり、
直後に仙台育英・熊谷にサヨナラの2塁打を浴びてしまいました。
泣き崩れる山口、そして小島。
この大接戦は、
カクテル光線に照らされる中、
美しくも見事に選抜優勝校が散るという結果となりました。
それにしても仙台育英の粘りは見事。
その粘りを生んだのは、
リリーフした馬場投手の粘りの投球でした。
県大会では初回の大乱調を2度演じ、
すっかり信頼感を失っていたであろう馬場投手。
この日の先発も、
【2本柱のもう一人】鈴木投手でした。
しかしその鈴木投手が浦学の強力打線につかまりリードを奪われる展開になった時、
しっかりとその後を抑えきりました。
マウンド上で雄たけびをあげながら投げるその姿に、
最後の夏にかける球児の気合いを見せてもらいました。
仙台育英。
もともと優勝候補でしたが、
これで乗っていけるかもしれません。
2回戦では充実した戦力を誇る常総学院との対戦です。
この試合、
今後の優勝争いのカギを握る対戦になるかもしれませんね。
第2試合では、
奈良の桜井が登場しました。
”大甲子園”に飲まれてしまった桜井でしたが、
最終回は次々に登場した控えの3年生が、
次から次に安打を連ね、
2点を返しました。
その気迫、
素晴らしかった。
おまけにアルプスの大応援団も、
良かったですね。
第3試合。
思い描いたゲームプラン通りの試合運びをした帯広大谷。
唯一の”誤算”は、
バントが出来なかったところに尽きるでしょう。
この”重い教訓”を胸に、
後輩たちは再度の甲子園を狙ってほしいと思います。
それにしても、
カクテル光線の中の試合は、
ゲームの印象を”これ以上ない美しいもの”にしてくれますね。
昨日の仙台育英vs浦和学院の試合も、
ワタシの心に長く残る対戦となっていくと思います。
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