≪第95回全国高校野球選手権大会≫
【第2日】
聖光学院 (福島) 4-3 愛工大名電(愛知)
熊本工 (熊本) 3-2 鳥取城北(鳥取)
修 徳 (東東京) 8-2 大分商 (大分)
常総学院 (茨城) 6-0 北 照 (南北海道)
暑かった甲子園。
カゲロウ立ち昇る中、
昨日は4試合が行われ、
いよいよ甲子園も盛り上がってきました。
初日には注目の森(大阪桐蔭)、山田(日川)の注目の打者がホームランをたたきこみましたが、
この日の注目は県大会で4本のアーチを描いた名門・常総学院の主砲・内田。
第1打席で北照の好投手・大串の球をしっかりと捉えて打球の早いセンター前ヒットを放ち、
迎えた第2打席。
高めの球を捕らえた打球はセンターにぐんぐん伸び、
あっという間にバックスクリーン横に飛び込む大アーチ。
『ほかのバッターには負けないぜ』
という顔見せの先制3ランでした。
この常総学院。
長らく木内監督が指揮官を務め、
良くも悪くも『木内色』に染まったチームであることは、
万人が認めるところでしょう。
しかしながら、
その弟子である佐々木監督が就任して昨夏、今春と甲子園登場。
そして今夏、
3季連続の甲子園をつかむと、
昨日の戦い方では、
『脱・木内野球』
を甲子園ファンに強烈にアピールしたと思います。
木内野球は、
取手二で優勝した84年から注目され、
その後新設の常総学院に移ってから花開きました。
取手二で当時常勝のPL学園を破ったところと、
その後の木内監督の面白いコメント、
そしてズバズバ当たる采配などで『木内マジック』と称され、
晩年は完全に『監督の顔』で勝負できるチームでした。
その晩年には、
ベンチ入りの選手を完全に把握して【用兵の妙】を見せてくれたものですが、
03年に全国制覇を成し遂げ引退した後、
再度乞われて現場に復帰した時には、
何かちぐはぐなチーム作りになり、
結局甲子園では数年間初戦突破が出来ず現場を去りました。
その木内監督の後を継いだ佐々木監督。
取手二時代の教え子で、
あのPLを撃破して優勝した84年には、
2番を打って渋いつなぎ役の選手でした。
『佐々木時代』
を迎えた常総学院。
昨夏甲子園で1勝を挙げ、
今春も連続で甲子園に登場。
木内時代にはない、
オーソドックスな采配を得意とし、
常総のカラーも変わってきた感じがしますね。
昨日はエース飯田が素晴らしいピッチングを見せ、
打線では主砲内田の一発で相手を突き放しました。
きっちりと力勝負で勝つあたり、
なかなか【名将】の素質があるなという感じです。
『オーソドックスに勝つ』
ということは、
試合に入る前のチーム作りが、
しっかりとできているということでしょう。
しかも、
かなりしぶといチームになっている印象もあります。
『木内監督の後継者』
ということへの過剰な意識が、
この大会では薄れてきて、
自分の色を出せるチームになってきていますね。
期待できそうなチームです。
聖光と愛工大名電の試合は、
両常連校のレベルの高い攻防で、
見ていて面白い試合でした。
勝負のアヤが出たケースもあり、
紙一重でしたね。
愛工大名電は、
倉野監督の”夏初勝利”という命題を残したまま、
去年に続いて悔しい帰名となってしまいました。
熊本工、
しぶとく勝ち上がっていける印象を残しました。
修徳、
打線の力は本物のようです。
期待できるチームです。
さあ、
今日は優勝候補対決があります。
36度の高温の中、
熱中症には気を付けて!
もちろん、
観衆の方々もですよ。
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