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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

なかなか記録というのは、できなくなるんだろうなあ。。。。。

2022年04月20日 | プロ野球

昨日のプロ野球を見ていて、
ふと思ってしまったことがありました。

最近のプロ野球は、
なんといっても佐々木朗希が話題を独占しています。
あの超絶なピッチングはもちろんなんですが、
空前絶後の「2試合連続パーフェクト」寸前の8回終了でマウンドを降りたという事にも、
驚きとともに議論も巻き起こっているやに感じます。

ワタシ自身の見解としては、
日曜日の日ハム戦は、
あれが正解だったのではないかと思っています。

様々な思いはあるにしても、
長いスパンで考えれば、
やはり妥当な判断だったと思っています。

しかし同時に、
「ああ、やっぱり今後は、記録というものはできにくくなってくるんだろうなあ」
という思いも湧き上がっています。

この時代のプロ野球。
記録という事だけにフォーカスしてみると、
昭和や平成(中盤ぐらいまで)の野球と比べると、
「投手受難の時代」
という事が言えるのではないでしょうか。

トレーニング法やトレーニング機器の発達(例えばバッティングマシーンなど)、データ分析能力の進歩などから、
以前と比べて技術を含めたトータルな『バッティング』が飛躍的に発達した現代の野球。

そんな中でそれに対峙するため、
「より速く、より鋭く」
が投手の投球にも要求されるようになり、
その副作用として投手は以前のように球数を投げることが難しくなってきたと言われています。

現代のプロ野球では、
1試合の球数は100球前後に設定、
投げても150球は絶対に行かせないという感じの投手管理が当たり前になってきています。

さらにローテーションは先発なら1週間に1回。

という事もあり、
投手が「1試合を投げ切る」というのは以前に比べて激減。
5,6回程度でマウンドをリリーフにゆだねるという事が当たり前になってきています。

100球でマウンドを降りるのであれば、
1イニング15球でとどめても7回途中、
1イニング20球投げれば5回終了でマウンドを降りなければなりません。

9回完投するとしたら、
1イニング11球でおさめなければならず、
これは本格派投手にとってはホント酷なことです。

何しろ3球三振で3人を抑えたとしても9球はかかってしまうわけですからね。
さらに日本の野球はメジャーとは違い「粘るのがよい」とされる土壌があって、
バッターはむやみにファールで粘ることが日常茶飯事。

パーフェクトピッチングをやった際の佐々木のようなピッチングは、
ふつうはまず望むことができません。
「当てようと思っても当たらない球」
を駆使するピッチャーでなければ、
本格派ではまず完投して100球以内でおさめるなんてこと、
出来るはずもありません。

さらに週1での登板ですから、
毎週欠かさず出ていたとしても、
年間30回先発のマウンドに上がることはできません。

オールスターや交流戦のブレークを考慮に入れると、
25~27回ぐらいが先発できるMaxの回数となります。

さらに平均6,7回ぐらいで降板するとすれば、
勝利投手になるパーセンテージは完投時よりも下がるという事を考え合わせると、
今後20勝投手というのはごくまれにしか生まれないという事になるでしょう。

昔の20勝は、
今の15勝ぐらいに値するという事になると、
なかなか名球界入りの基準とされる200勝にとうっつすることができる投手も、
少なくなってくることが容易に予想されます。

というか、
もう200勝というのもこの世紀に入ってからは「絶滅危惧種」的にレアなものとなっていて、
達成したのは元中日の山本昌とか元SBの工藤のように、
40半ばまで現役を25年以上続ける投手に限られるのではないか、
そんな風に思ってしまいます。

もっと時代が進むと、
100勝を達成するのですらレアになってくるかもしれませんよね。
最多勝が10勝ぐらいとか。。。。。。ひょっとしたら、ひとケタ勝利で最多勝?!


そんな時代です。
投手にとって、
記録に挑戦するという事は、
1試合の中の記録でも、そして年度の記録や通算の記録でも、
とても難しくなってきそうですね。

だって、
比較されるのは「昔の野球の記録」とですからね、宿命的に。



そんなことを思ったのは、
佐々木朗希が「パーフェクト」を継続しながら8回でマウンドを譲った記憶がまだあたたかい昨日も、
西武の新外人、バーチ・スミスが来日初登板で、
7回までノーヒットノーランを継続していながら目安になる100球に到達したため、
この回でマウンドを降りたというのを目撃したからです。


スミスは西武によくいがちな「さほど期待されていない助っ人」の一人でしたが、
初登板となった昨日は見事なピッチングを披露。

まあしかし、
ほとんどここ4,5年は先発をやったことがなかったとかで、
スタミナに大問題を抱えていたのも確かです。

ファームでの登板でも、
5,6回までは好投するがその後はガクッと球威、コントロールともに落ちて滅多打ち。。。。。
そんな感じだったようです。

まあ、
首脳陣もそのあたりはよく知っているんで、
7回終わった時点で「はいご苦労さん」となったと思いますが、
スミスにとってはもしかしたら「一生に一度のチャンス」だったかもしれない。。。。。いや、たぶんそうでしょう。
そんなこと、思ってしまいました。

ちなみに初登板でのノーヒットノーランという事では、
昨日もしばしば紹介されていましたが、
1987年の中日・近藤真一が巨人戦で達成した時以来だったようです。

あのときの近藤のすごさ、
大物っぷりは、
中日ファンの間では語り継がれているようで、
ワタシの中日ファンの友人も「あ~近藤がけがせずにいたら、名球会は堅かったよなあ。。。。。」
というグチとともに何度も聞かされています。

ワタシもこの試合はテレビで見ていて、
「なんてすごい奴なんだ」
と思ったのを覚えています。

まあワタシ、高校野球おやじですから、
その前年に近藤が甲子園でどんだけ大物っぷりを発揮していたかも覚えているので、
「ああ、あの近藤が早々と出てきやがったなあ」
と思ったものでした。

ちなみに高校野球時代の近藤を語るキーワードとしては、
「雨中の対戦で伏兵・新湊に敗れたこと。新湊旋風の最初の踏み台になってしまったこと。」と、
「夏の大会中の(チームメイトの)喫煙、注意、その影響が色濃く敗退」という事。

近藤にはなんか、
高校時代から悲劇の匂いが付きまとっていました。
(ちなみに近藤が壊れてしまった顛末は、最近ユーチューブなどで語られたりしていますが、本当に何だかついていない野球生活だったと思います。普通に行けば「平成の大投手」なんて冠で語られる投手になっていたことは、間違いなかったように思われます。)


さて、
話が横道にそれましたが、
これからの投手は、
大谷や佐々木のように「超絶な球を投げる」ことにフォーカスされることが多くなって、
「投手の記録」という事では、
今後ますます厳しい時代になっていくであろうことが、
予想されるという事を感じた、昨日のプロ野球でした。



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