【2012年ドラフト1位指名選手】
巨人 菅野智之(東海大卒・投) 日本ハム 大谷翔平(花巻東・投)
中日 福谷浩司(慶応大・投) 西武 増田達至(NTT西日本・投)
ヤクルト 石山泰稚(ヤマハ・投) SB 東浜巨(亜細亜大・投)
広島 高橋大樹(龍谷大平安・外) 楽天 森雄大(東福岡・投)
阪神 藤浪晋太郎(大阪桐蔭・投) ロッテ 松永昴大(大阪ガス・投)
DeNA 白崎浩之(駒沢大・内) オリックス 松葉貴大(大体大・投)
今年のドラフト1位、12人の顔ぶれです。
BIG3と言われた3人は、
大谷は”メジャー宣言”の後、日本ハムが指名。
藤浪は相思相愛とも言われた阪神が、
東浜は地元球団でもあるSBが交渉権を獲得しました。
注目された”浪人”菅野の2回目のドラフトは、
待ち望んだ【巨人単独】という形で大団円。
まずは順当なドラフトだったということが言えましょう。
現段階で、
ドラフトに点数をつけることはできるものの、
本当に点数がつくのは彼らが入団して、
1年、3年、5年と年数を経た後のこと。
5年~10年後に振り返ると、
如実に『あの年のドラフトはよかったなあ。結果的にあの年はダメだったなあ・・・』
なんていうのが出ますよね、評価はそれからでしょう。
まあでも、
ワタシに限って言えば、
昔と違ってFAもあるしメジャーへの移籍もあるし・・・・・
『終身雇用』ではない流動性がある昨今の選手事情ですから、
それほど獲得選手に対する思いも強くはありません。
そんな中、各球団のドラフト戦略を見ると、
なんだかおもしろいですね。
『その年のNO1に挑む』
を公言してはばからない日本ハムは、
今年もリスク覚悟で大谷獲りに向かいました。
北海道に移転する前の、
『競合は何とか避けて、無名でもいいから実戦的な選手を一本釣り』
という戦略との、なんという違いでしょうか。
これもひとえに、
【チームとしての自信】
のなせる業だと思います。
本当に日本ハムという球団は、
【北海道で生きていく】
と決めた時から、
大きく球団自体が変革を遂げました。
そして今や、
北海道民に愛される立派な球団に変貌しましたね。
各数年のドラフトを見ても、
菅野、斎藤、中田、ダルビッシュなど、
本当にその年の人気、実力ともにトップを行く選手を指名して来ていますね。
そして自前でじっくり育て上げ、
【北海道のスター】
へと成長させる。
このチーム作りの方針がぶれない限り、
日ハムはずっと強くて愛されるチームで居続けることでしょうね。
ソフトバンクは、
地元志向が強いですね。
東浜と藤浪で相当迷ったと思うのですが、
最後は『地元九州出身』ということで、
東浜に入札し、
見事に引き当てましたね。
昨年の武田もそうでしたが、
九州出身の『これ』という逸材は絶対に逃さないという方針が、
一貫していますね。
それから、
昨日王さんが東浜の抽選でくじを引く姿を見て、
『やっぱりSBの人なんだなあ』
ということを、
改めて再認識しました。
なんとなくSB監督を退任してからは、
日本プロ野球界の重鎮として高所からプロ野球を支えている感じだったものですから・・・・。
改めて昨日はそのお立場、
認識しました。
なかなか指名されない【元祖・高校BIG3】の笠原投手も、
地元福岡の投手ということで、5位で指名しました。
それにしても笠原投手。
昨秋からずっとウオッチしてきたのですが・・・・・
故障でもしているのでしょうか?!
ここまで評価を落とすとは、
ちょっと想像できなかったですね。
プロの世界では、
この低評価を一変させる活躍を願っています。
楽天には正直、
上記2球団の様なポリシーは感じません。
地元東北出身の大谷投手を狙っていたのは明白なのですが、
なんとなく今年のドラフトには【星野色】が出ているようで、
ポスト星野の時代になった時、
どういう評価が下されるのでしょうね。
各選手は、好選手が揃っていると思いますが。
埼玉西武は、
相変わらずよくわからない指名をしました。
152キロを投げるという増田投手を1位で指名。
本人は【抑えで】と言っているようなのに、
また渡辺監督は『彼は先発向き』などと発言し、
迷走の予感を感じさせます。
しかし一つ、
面白いことを発見しましたね。
ドラフト後のTBS制作の特集番組を見ていたら、
2位の相内投手、5位の佐藤投手のインサイドストーリーが紹介されていました。
両選手ともに不遇の家庭環境ながら、
それを乗り越えて今日にたどり着いた、というものでした。
そういえば・・・・・・・・
一昨年の秋山選手も、
早くに父を亡くした環境で・・・・という紹介のされ方をしていましたっけ。
それを見て、秋山選手が入団する前から注目していた記憶があります。
まあ今や、
そんな紹介をされなくとも、だれもが知っている『西武・秋山』に成長を遂げてくれましたが。
西武のスカウトたちは、
ひょっとすると『不遇な家庭環境』で育った選手の野球に対する姿勢などを評価して、
指名を行っているのではないか・・・・・
そんなことを思ってしまいました。
もちろん、
その選手に”実力”があるのが大前提になってくるのですがね。
そうであれば、
西武も『なかなかのもの』です。
相内投手、佐藤投手、
すでに昨日から、
ワタシの『注目選手』の一人に入っています。
セ・リーグでは、
広島が面白い指名をしました。
投手で困っているはずのチームで、
即戦力投手がのどから手が出るほど欲しいと思っていたのに、
5人の指名選手に投手はゼロ。
どういう意図があっての指名なのでしょうかね。
DeNAはまたしてもやってくれましたね。
確かに”即戦力”が欲しいのは分かるけど、
【高校生ゼロ】では、
『やっぱり一から選手を育てる気はないのかなあ。長期の戦略というのが、著しく欠けているのは今年もまた・・・・か』
という感想しかありません。
1・2位は大学生選手ですからまだしも、
3位以下は、
26歳、25歳、26歳、23歳ですよ。。。
ヤクルトは『名を捨て実を取った』様なドラフトでしたが、
得意の『高校生ドラ1指名』にはなりませんでした。
森あたりを獲って育てたら面白いのになあ・・・・
と思っていましたがね。
久々のヒットが阪神。
藤浪を獲れたことで、
もう100点以上と言ってもいいでしょう。
ファンに『ヒイキの引き倒し』されないよう、
しっかりしたビジョンで育てていってほしいと思います。
まあ、黙っていても1年目からローテに食い込んでくると思うけどね。
巨人は菅野の指名のほかに、
5位で東海大から坂口も指名しました。
本当は菅野の女房役であった伏見(オリ3位)も欲しかったんじゃないかな。
巨人と東海大の太いパイプ、
見せてもらった気がします。
中日は地元の好投手を2枚獲れて、
良かったですね。
しかし、権藤コーチなき後、
しっかりと育てなければいけませんよ。
ということで、
それぞれに面白い戦略を垣間見せてくれたドラフトでした。
『若者たちの夢の瞬間』
が終わった後、
間髪を入れず始まるのが、
【プロ野球頂上決戦】。
話題を独占するのは、巨人か日本ハムか。
いよいよ明日プレーボールです。
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高校生を育てたがらないのはロッテ。
ドラフトはその年だけでは戦略が見えないものです。
奥が深いわぁ~