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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

全国高校サッカー選手権  『国立最終試合』は、サッカー史に残る激闘の末。。

2014年01月14日 | サッカー

≪全国高校サッカー選手権大会≫

【決勝】


富山第一(富山)  3  (0-1,2-1)  2  星稜(石川)
               延長(0-0,1-0)


『国立最蹴章』
と銘打って行われた今年の高校サッカー。

幾多の名勝負が行われた国立の舞台とも、
今年でお別れ。

その名残を惜しむように、
試合は後半25分から激しく動きました。


初めての北陸決戦となった今日の両校。
富山第一も星稜も、
長く北陸のサッカー界を牽引してきた好チーム同士。
見ごたえのある決勝戦となりました。


前半最初から激しく攻め立てた富山第一に対し、
星稜はいつも通り組織的に、そして激しく、
守りの意識を高くしてゴールを許さないという展開となりました。

前半終了近く、
初めてとも言っていいチャンスでもらったPKを、
キャプテン寺村が冷静に決めて先制点は星稜。

1-0で折り返した後半も、
半ばまでは淡々と試合が進み、
これといった見せ場もないまま残り20分。

ここから激しく試合は動きだしました。

星稜は森山のヘッドで待望の2点目を奪い、
その後もしっかりと球際の強さを見せて富山第一に攻めの形を作らせず、
『星稜初優勝』
に国立の空気を染めていました。

時間は既に残り5分を切っていました。

さすがにワタシも、
『これで決まったな』
と感じた頃から、
富山第一は一発のチャンスでガラッと空気を変えました。

カウンター一閃、
途中出場の高波がゴールにまさに『ボールをねじ込んで』1点を返し1点差。

そこで国立の空気、
本当にガラッと変わりました。

元々が【判官びいき】のお国柄。

国立は『富山第一への声援』一色に染まったように見えました。

そして歓喜の瞬間は、
アディショナルタイム3分のうち既に2分が経過したぐらいに起こりました。

Pエリア内での、まさかの星稜のファール、
そして富山第一はPKを得ました。

遠目でもはっきりと、
富山第一のPKをける選手の背中に、
【10】の背番号が躍っているのが見えました。

言わずと知れた、
大塚監督の次男にしてキャプテンの大塚選手。

彼の蹴った球が、
スローモーションのように(そう見えました)ゴールに吸い込まれた瞬間、
『最後の国立決戦』は、
まさかの同点劇となったのでした。


同点で迎えた延長は、
まず星稜にバーをたたくものすごいロングシュートがありましたが、
惜しくもゴールならず。

そして後半残り2分、
富山第一に歓喜の瞬間が訪れます。

ロングスローにうまくワンバウンドで合わせた村井の左足から、
ものすごいシュートがゴールに吸い込まれ、
その瞬間に富山第一の日本一が決まりました。

鳥肌が立つような決勝ゴール。

そして鳥肌が立つような、
球史に残る大逆転劇でした。

5万人にならんとする超満員の観衆は、
それこそ惜しみない拍手を、
両校に送り続けていました。

すごかった!!

それしかない試合でしたね。
両校ともに死力を尽くした110分でした。

初の北陸勢同士の決勝戦。

40年もの国立の歴史にピリオドを打って、
新たな時代を迎える高校サッカーが、
最後に用意したのはこれまで一度も栄冠に輝いたことがない地域のチーム同士による、
心打つ戦いでしたね。

素晴らしかった!!


それにしても富山第一の大塚親子の【父子鷹物語】は、
夏の甲子園に続いて『幸せな結末』を迎えましたね。

夏の甲子園とは、
昨夏の甲子園で優勝した前橋育英の荒井親子のことです。

この両親子、
恐ろしいほど似ていますね。

*監督である父はともに49歳
*主将である息子はともに次男。
*ともに初優勝。
*ともに大会前は、有力な優勝候補にはあがらず、ダークホース的存在だった。
*ともに先制されて苦しい決勝戦を逆転で制した。


『筋書きのないドラマ』とは言いながら、
やっぱりドラマは劇的な方へ・・・・
と転がりました。

『日本一幸せな親子』は、
野球に続いてサッカーにも、
いたんですね~!

おめでとうございます!!!!!


さて、
この日で本当に、
国立競技場での高校サッカーの歴史は幕を閉じました。

1976年度から始まったこの高校サッカー選手権の首都圏開催。
ワタシは小学生だった初年度から、
主に準決勝(あるいは決勝)の試合を観に、
国立競技場に年初めの恒例行事として、
通い続けました。

浦和南が優勝した初年度は、
その当時埼玉在住だったワタシは、
激闘が終わった瞬間に放心してしまった覚えがあります。
それほどすごい戦いでした。

今回何度もテレビでその当時の試合の模様をやっていたので、
懐かしく見ることが出来ました。

ちなみに当時、
小学生(中学生も?)は無料招待でしたので、
友達と一緒に見に行ったことを思い出しました。

毎年準決勝、決勝はすごい観衆の数を飲み込むのですが、
83年度の決勝、
帝京と清水東の対戦は、
本当にすごかったですね。

立錐の余地もないとはまさにこのこと。
帝京・前田の決勝ゴールは、
ワタシのはるかかなたの出来事でした。

87年度、
東海大一・サントスの伝説のFKもすごかったですね。
その年初めて出場した国見のセンセーショナルな『無尽蔵な体力サッカー』にも度肝を抜かれました。

90年代に入ってしばらく間をおいていましたが、
00年ぐらいからはまた『国立詣で』を復活させ、
現在に至っています。

『高校サッカー』と聞くと国立が頭に思い浮かび、
自然と足を運びたくなってしまいますね。

来年からは埼玉スタジアムで準決勝、決勝を行うそうですが、
ちょっと遠過ぎていけないかもしれませんね。
(何とか日産スタジアムにならないかなあ・・・・・なんて思っていたのですが・・・・・無念です。)


やっぱり昨日の試合を見ながら、
過去のことが頭にたくさん浮かんできてしまいましたね。
40年ですかあ・・・・・。
もう、長く国立でやっていたんですね。

いずれにしても、
20年前のJリーグの発足から、
すっかりサッカー文化が根付いてきたこの日本において、
一時期『高校サッカーも完全に曲がり角に来たんじゃないかな?』
なんて思ったりもしましたが、
去年、今年と観戦して、
『まだまだ高校サッカー、素晴らしい』
ということを再認識しました。


各地域で、
情熱を持った指導をしている監督さんやスタッフたちの元で、
たくさんの『無印良品』のチームが登場して来ています。

かつてよく言われた地域差なんて、
本当に全くないといっても過言ではないでしょう。

今年の決勝が北陸勢同士、
去年の決勝が宮崎vs京都。

これだけみても、
かつてとは勢力図が明らかに変わってきたのが分かろうというものです。

そんな中で、
今年も激闘を繰り広げた高校サッカーが、
永遠に続いていくよう、
期待しています。


最後に、
実況の中で今年よく流れていた、
PumaのCM、
良かったですね。

『あいつは誰だ?……あいつは・・・・オレだ!』

そう、
来年『アイツ』になるのは、
いまもがんばってボールを蹴りつづけている選手たち!!

来年は埼玉スタジアムで、
また素晴らしい感動を見せてください!!


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