≪全国大学ラグビー選手権大会≫
【決勝】
帝京大 41(12-10,29-24)34 早稲田大
国立最後の大学選手権は、
帝京大が早稲田を激闘の末振り切って、
前人未到のV5を成し遂げました。
試合は、
前半開始早々、
早稲田のノーホイッスルトライで幕を開けました。
『早稲田としては、何としても前半先制して・・・・・』
のプラン通りの立ち上がりに、
満員近くに膨れ上がった観衆のボルテージは最初から上がりっぱなしでした。
先制された帝京は、
王者の貫録でじわじわと早稲田陣に攻め入り、
とにかく接点での強さを見せつけて次々と密集でのボール奪取に成功。
しかし早稲田がここというときに粘りを見せ、
おまけに前半終了間際にPGを返してわずか2点差で前半を折り返しました。
前半を終了した時点では、
『早稲田が思った以上にやるな』
という印象の試合となり後半へ。
しかし後半は、
帝京が突き放しのトライを挙げてから10分ぐらいは、
まさに帝京の『王者のラグビー』がさく裂しました。
特に目立ったのが1年生SO松田の活躍。
12分、15分と立て続けに個人技を発揮してのトライに、
赤のフラッグを振り続けて応援していた帝京のスタンドは沸きかえりました。
それにしても松田の走力、
そして状況判断の素晴らしさは特筆もの。
来年も早稲田・藤田や筑波・福岡との対決は見ものです。
34-10となった後半15分過ぎ、
国立には『終わった』というムードが流れ、
一種独特の弛緩したムードになっていましたが、
早稲田のフィフティーンはだれ一人目が死んでいなかった!
主将垣永の悲壮なるゲキに触発され、
ここから早稲田が猛反撃に出ました。
本当に胸を打たれる、
ものすごい反撃でした。
18分、19分、そして27分。
立て続けの3トライは、
長く国立のこのピッチに君臨してきた、
『大学ラグビーの代名詞』
としての早稲田の矜持でした。
≪史上最強≫の称号を天高く掲げて疾走する帝京大学の突進を、
早稲田のラグビーが押し返した10分と少しでした。
『これぞ早稲田ラグビー』
を実感するこの怒涛の反撃に、
OBのみならず大学ラグビーファンのだれもが、
胸を熱くして、声をからして声援を送っていました。
後半残り10分で34-29。
わずか5点差の攻防になり、
試合は全く分からなくなりました。
しかし・・・・。
そこで最後に『史上最強と呼ばれるのには、訳がある』事を満天下に見せつけたのは、
帝京の赤いジャージの軍団でした。
早稲田の自陣からのつなぎをぶっ倒してボールを奪うと、
あとは自慢のFWが『これでもかっ』と早稲田ゴールラインに殺到。
押して押して……
最後の最後にゴリゴリと武骨にトライを奪い、
早稲田の息の根を止めました。
強かった!!!
本当に強かった!!!
やっぱり帝京大は、
5連覇という偉業に恥じない素晴らしい力を持ったチームでした。
今年の帝京大の究極の目標は、
『打倒トップリーグ』
です。
これだけ力を持ったチームが、
『負けて元々』
とのびのび力を存分に発揮することが出来れば、
トップリーグのチームとも結構互角に戦えるのではないか…・
そんな気がしています。
ずっと長きにわたり、
全日本選手権でのトップリーグvs大学勢の戦いは、
実力に差がありすぎて、
まったく興味がわくものではありませんでした。
しかも大学勢は大学選手権後長く間が空くため、
チームコンディションも悪く、
全日本では『おまけ』みたいな戦いしかできませんでした。
しかし・・・
今年の帝京大は、
トップのチームコンディションで、
トップリーグ勢に挑んでくれるという気がします。
まだまだ楽しみは続く、
と思わせてくれる今日の戦いぶりでしたね。
最後に早稲田は、
今日の試合、
”最後のワンプレー”でトライをとって終わってくれました。
長く激闘の歴史を刻んでくれたこの国立競技場との別れ、
素晴らしい『最後』だったと思います。
万雷の拍手とともに、
最後の舞台を戦い抜いたと思います。
素晴らしかった、
昨日の戦いに拍手!
そして国立は、
来月の全日本選手権の舞台として、
まだまだ静かにその激闘を待っています。
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