『この夏を終わらせてなるものか!』
これ、
テレビ埼玉の高校野球中継の今年のスローガンのようです。
そんな気迫が、
各地で『大激闘』を生んでいくのですが、
昨日もすごい試合がありました。
近隣の球場の予選が『1試合デー』だった昨日、
ワタシはおとなしく(?)家にとどまり、
4局をザッピングしてみていました。
もちろんその合間には、
刻々と流れてくる各地の情報を追っていきながら。
そんな中で目に留まったのは埼玉県大会。
昨日はメインである大宮公園球場で、
第1試合には浦和学院、
第3試合には花咲徳栄と、
『大会の2強』と言われる両校が相次いで登場。
しかしやはりと言おうかなんと言おうか、
『それには関係ない第2試合』が大激闘になりました。
ワタシの”高校野球観戦原則”として、
『期待した試合でない試合が、心に残る大激闘になる』
というものがあります。
この日も第2試合は他の都県の試合とザッピングしながらも、
なんとなく観戦していました。
試合は市立川口vs本庄東。
シード校である本庄東の左腕エースは、
球威も球のキレもある好投手。
対する市立川口は、
あの巨人の大投手である斎藤雅樹の母校で、
県内では知られた強豪ながら、
来年には学校の統合で現在の校名が消えるということ。
長く監督をしてチームを強豪に育て上げた内山元監督の姿なんぞを思い浮かべながらの観戦となりました。
試合は激闘となり、
取っては取られての試合展開で延長へ。
延長11回表、
本庄東がタイムリーで待望の勝ち越し。
そしてその裏も2死走者なし。
『ああ決まったな』
と思っていると、
市立川口が粘ってヒット、盗塁と決めてランナーを2塁に置きました。
最後の粘りを見せる市立川口に対して、
本庄東のエースは次打者にコントロールを乱して3-0へ。
4球目は”明らかに”低めのワンバウンドしそうな球だったにもかかわらず審判のコールは『ストライク!』。
『この判定が、明暗を分けるかな?』
と思っていると3-2から打者が放った打球はピッチャーゴロ。
『万事休す』
と思っていると、
ピッチャーが何やら焦っている様子。
するとなんと、
ピッチャーくん、
自分のグラブごと一塁手へトス!!!
しかし間一髪俊足のバッターランナーが1塁にヘッドスライディングで到達!!!
審判の両手が左右に広がり『セーフ!!』
そしてその間に、
2塁ランナーが俊足を飛ばしてホームへ滑り込み、
なんだか訳が分からないまま、
『どうて~~~~~ん』
となりました。
そう、
ピッチャーゴロを取った本庄東のエースくん、
そのボールがグラブの網の部分に挟まって取れなくなり・・・・・・・
ということが起こっていたのです。
なんとまあ、
筋書がなさすぎるドラマが、
ここで起こってしまったのです。
狂喜乱舞する市立川口のベンチ、応援席。
何が何だかわからない本庄東のベンチ。
本庄東のエースくん、
もう180球を超える球数を投げて、
スタミナも限界を迎えていたはず。
そこで起こった、
立ち直れないぐらいショックなこと。
しかしそこで、
このエース、桐敷クンが踏ん張った。
次の打者を渾身のストレートで三振に切って取り、
吠えて自分のベンチへ!!
サイコーにかっこいい姿でした。
そしてそのエースの熱投に応えたのが、
4番でキャプテンの小野瀬クン。
12回2死走者なしから、
市立川口の4番手投手の高めの速球を振り抜くと、
打球は一直線でレフトスタンド上段へ。
歓喜の決勝アーチを叩き込みました。
その裏の市立川口の攻撃を3人で切って取った桐敷クン、
最後まで気迫の顔つきを変えることなく、
この激闘を制しました。
いや~~
本当にしびれるような試合でした。
両校の気迫、
そしてまさに『何が起こるかわからない』夏の激闘が、
ワタシの脳を芯までぐったりとしびれさせてくれました。
清宮の満塁ホームランもいいですが、
こういった激闘はそれ以上に、
『はあ~~~~高校野球って、本当に面白いなあ』
ということを再認識させてくれます。
まだまだ予選の戦いが佳境に入るのはこれから。
どんなドラマが、
展開されることでしょうか。
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