SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

凛として、強く美しい日本の撫子たち。どうかもう、泣かないで!

2022年02月16日 | オリンピック

ワタシはすっかり、
一昨日のラムズの優勝に酔っていて、
昨日も午前中はなんだかふわふわした感じでした。

しかし現実に戻ると、
冬季オリンピックは絶賛開催中。

昨日はスケートの女子パシュートの準決勝、決勝。

余談ではありますが、
まあ最近(ここ2,3年)は、
本当に「スポーツを観戦する環境」が飛躍的にアップして、
スポーツおやじとしてはうれしい限りです。

オリンピックも昔とは違って、
全部ライブが手元でも観戦できるようになっていて、
オフィスにいようが移動中であろうが、
ライブで映像を見ることができるというのはホント画期的です。

昨年の東京オリンピックも、
そして今回の冬季オリンピックも、
様々な場所で観戦していますので、
オリンピックの場面、場面がその観戦した場所とリンクして、
脳内にインプットされています。
(ああ、ここにいた時にあの競技観戦したよなあ・・・・・とかです。)

という事で昨日も、
パシュートの準決勝、決勝は運よく手元で観戦することができて、
自分の中で勝手にコーフンして見ていました。


そのパシュート。

準決勝は力の差があるROCとの対戦で、
途中から流すような感じで勝利。
決勝に向けていい感じでスタミナも温存できているのでは・・・・という事で、
2時間後の決勝を楽しみにしていました。

前回の記事でも書きましたが、
男女のパシュート全参加チームの中で、
日本の隊列の見事さは群を抜いていて、
見ていて本当に「美しいなあ」という感じ。

ひとりひとりを見ると、
必ずしも中距離で世界トップクラスとは言えないかもしれませんが、
3人(4人)揃えば怖いものなしの息の合ったチームでした。

解説の方によると、
年間300日以上の合宿をこなして、
「付け焼刃ではない血のにじむような努力の末に完成したこの隊列」とのことで、
「これぞ日本の真骨頂」
とワタシの期待もMaxでした。

個人個人では不利でありながら、
チーム戦では世界の頂点を狙うところは、
このパシュートチームは日本の陸上短距離の4継に似ていますね。


さて、決勝戦。

相手はW杯3連勝中のカナダ。
確かに準決勝でオランダを破ったレースも見事なもので、
「勝つか負けるか、五分五分」
という感じでした。

日本は「先行したい」の思惑通り、
最初の1周でリードを奪い、
そのリードを少しずつ詰められながらも、
最後の1週の鐘が鳴ってもまだ0.3秒余りのリード。

「行けるぞ!!!!」

そして最終コーナー。
ここさえしのげば・・・・・・

しかし。。

オリンピックの神様は残酷なもので、
最後のカーブで高木菜選手がバランスを崩して無念の転倒。

その瞬間、
日本のオリンピック連覇の夢は消え、
カナダが金メダルに輝きました。


まさかの展開に、
高木菜那選手は泣き崩れ、
日本チームは茫然としたまま、
失意の時が流れていきました。

泣きじゃくる高木菜那選手を、
他の3人とコーチが、
肩を抱き、頭を撫ぜ、
必死に慰める姿が、
とても印象的でした。


ああ、なぜスケートの神は、
一番努力した日本チームに、
最後の最後にこんな試練を与えたのだろう。。。。

そんな風にワタシも思いましたが、
日本の3人の選手は、
それは頑張って走っていて、
最後の最後までリードを許さず、
見事なレースっぷりでした。

ほんの少し運がなかっただけ。

どうか高木菜那選手には顔を上げ、
胸を張って銀メダルを誇ってもらいたいし、
高木美帆選手、佐藤選手にも、
心からの拍手を送りたいと思います。


ホント、
日本チームはよくやった。
その素晴らしいレースは、
世界一の輝きに満ちていた!!


この冬季五輪。

スキージャンプの高梨沙羅選手やこのパシュートの高木菜那選手など、
思いもよらない結末で期待された金メダルを逃してしまうという事が、
起こっています。

しかし、
ホント彼女たちの試合前、試合中の凛とした表情、そのたたずまい、
日本人として、素晴らしく世界に誇れるものです。

それだけに試合後の泣きじゃくる姿、
憔悴しきったその姿、
見ていられません。

ワタシも娘がいるのですが、
年のころではちょうど同じぐらいのその素晴らしい彼女たちの努力が痛いぐらい伝わるだけに、
ちょっと胸が詰まってしまっています。

どうかどうか、
それまでに過ごしたすべての日を誇りとして、
胸を張って帰ってきてほしいと心から思います。

そんな彼女たちに、
心からの拍手を送ります。

日本には昔から、
「敗者の美学」というものがあります。

勝者は素晴らしいが、
敗者にこそ美しさが宿る。。。。
そういう美学です。

ワタシの大好きな高校野球でも、
勝者より敗者が長く心に残っている・・・・
そんなこと、たくさんあります。

負けた時、
悔しさを押し殺して勝者に拍手を送る、
その凛とした姿に、
我々は誇りをもらうのです。

古くは三沢の太田幸司、磐城の田村、
新しいところでは金足農の吉田。

彼らは「敗者の美学」を、
我々日本人に見せてくれました。

今大会、
高梨沙羅選手、羽生選手、
そして高木選手をはじめとしたパシュートの選手たち。

その誇り高き姿に、
またたくさんの敗者の美学が、
日本に刻み込まれました。

今回の冬季五輪、
心に残るものになっていますね。


どうか高木菜那選手、
もう泣かないで。

そして最後の競技、
是非全力を出し切って、
やり切ってほしいと思っています。



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