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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

LA Rams  長い長い夢、今結実!

2022年02月15日 | NFL

≪SuperBowl LVI≫ 

NFCチャンピオン           AFCチャンピオン

LAラムズ   ○  23-20 ●   シンシナティ・ベンガルズ  




その瞬間、
ワタシ不覚にも、
涙がどば~ッと流れ出てしまいました。

それほど、
感激しました。

長い長い道のりだった。

ついに、
ついにチャンピオンの座に。。

LAラムズが、
スーパーボウル56で、
大接戦の末シンシナティ・ベンガルズを23-20で破り、
チャンピオンの座につきました。


試合は序盤からラムズが先制のTDを上げて優位に展開。
しかし2つ目のTDを取った後、
PATのキックの際にホールダーがホールドし損ねて1点をふいに。

「な~にやってんだよ~」

といいながら、
なんだか少し嫌な気分がしましたが、
その後1TDを返されて13-10となり、
何だかだんだんワタシにも重圧がかかってくる展開となりました。

そして第2Q残り3分。

「さあ、ここで点を追加して、楽に試合を進めるぞ!」
と意気込んでいると、
パスプレーでパスを受け損ねたWRのベッカムJrがフィールドに倒れ、
立ち上がれません。

どうやらもともとの古傷であるヒザの前十字靭帯を痛めた模様とのこと。
残念ながらこの試合は完全なアウトとなり、
フィールドを去りました。

そしてこの出来事で、
ラムズは完全にその攻め手を失ってしまいました。

もともと今季、
ラムズはパスを中心とした攻撃に偏る編成のチーム。

ランプレーは全く冴えを見せず、
最後はエースWRのカップに、反対サイドにベッカムJr,
そしてTEのヒグビーの3ターゲットにQBスタッフォードがパスを投げまくるというのが得意の形。

しかしこの試合、
もともとTEヒグビーがケガによる欠場でコマを一つ失っていたところに、
重要な攻撃のコマであるベッカムも失い、
さらにケガから復帰間もないRBのエーカーズはてんであてにならず、
攻撃はまさに「カップへのパス一択」となってしまいました。

そして見え見えのその戦術、
カップにはシンシナティはタイトなカバーで全くパスを通させずという守備戦術を引いてきました。(当たり前ですが)
「カップにさえパスを通させなければ、いただき」
とのシンシナティの考えは、見事に機能しました。

案の定前半終了前から、
ラムズの攻撃は全く機能せず、
2インターセプトを食らい、
残りはパントを蹴らされ、
最後のドライブまでのおよそ2Qの間、
ラムズの得点はわずか3に止まりました。


そして、その間隙を縫うようにベンガルズが反撃。

13-10とラムズ3点のリードで迎えた、
ハーフタイムショー明け早々の、
第3Q最初のプレー。

スタジアムがまだなんだか落ち着かない中、
QBボローがメインターゲットであるヒギンズに、
なんと75ヤードのパスを通すビッグプレー。
第3Q開始早々にあっという間に17-13と逆転に成功しました。

このプレー。

VTRで見ると、
あきらかにヒギンズはカバーに入ったラムズのラムジーのマスクを引っ張っていて、
通常であれば「フェイスマスク」の反則でこのビッグプレーも取り消しとなるはずでしたが、
プレーの裏側にいた審判は完全に見逃し、
TDがそのまま認められました。

「なんで赤フラッグ投げね~んだよ~」
ワタシは画面に向かい叫んでいました。


そしてそのすぐ後、
ラムズが反撃したいドライブ。

その最初のプレーで、
QBスタッフォードは痛恨のインターセプトを喫します。

通常であれば十分に取れたパスを、
ワタシも名前を知らないぐらいの無名なバックアップのWRがはじいて、
それを相手にインターセプトされたというもの。

まさに「攻撃が機能しない」という事の典型的なプレーが出て、
自陣でラムズはまたも大ピンチを迎えてしまいました。

ここで相手にTDなどを取られれば、
相手は勢いづくし、
得点差以上に厳しい戦いになってしまうという局面でした。


しかしここから、
ラムズのDF陣が素晴らしい踏ん張りを見せてくれました。

これが逆転への大きな布石となっていきます。

ラムズ守備陣はこのドライブで相手をFGの3点に抑え、
13-20と1TD差に抑えて何とか踏ん張り、
その後ラムズがFGを返して16-20と追い上げると、
さらに守備の強度を増して相手QBにサックの嵐を見舞います。

もちろんその中心にいたのは、
3度のMVPを誇る「当代No1守備選手」のドナルド。

彼を中心に後半は相手QBへのプレッシャーを強める作戦に出たラムズ。
逆転を信じ、
4度のシンシナティのドライブを、
すべてパントに追い込んでただの1点もやらず、
試合は第4Q残り6分となります。

ボールはラムズ陣21ヤードから。

4点差ですから、
ラムズはFGでは追いつくことはできないため、
何とかTDを奪うしかないという状況でした。

ここでラムズは、
「最後はスタッフォードとクーパー・カップのホットラインで勝負」
と腹をくくりました。

相手守備陣が、
カップをダブルカバーして全くターゲットにさせなかったため、
第1Q終盤からはカップへのパスはほとんど投げることはできませんでした。

しかしここにきて、
「我々はどうやって勝ってきたんだ???」
という事を思い出し、
そのホットラインにすべてをかけた・・・・・という戦術を取ります。

ワタシはこのドライブ、
震えが止まらないほどコーフンしていました。
そして、
「カップに投げろ!!信じて投げ続けろ!!!」
と叫んでいました。


途中4ダウン1という大ピンチ。
ここでファーストダウンを取らなければ相手にボールが渡り、
それは同時に事実上の試合終了を意味しますが、
相手のランディフェンスは堅固そのもの。

もしRBのエイカーズに球を渡せば、
穴を見つけるのがどヘタな彼のこと、
1ヤードも進めずにシャッタアウトされて試合も終わっていたでしょう。

ここでベンチは、
乾坤一擲の作戦を敢行。(ギャンブルと言っていいかも)

なんとランプレーで、
WRのカップに球を渡して走らせました。

そしてディフェンスの穴を見つけるのが世界一巧いこのスーパープレーヤーは、
見事に相手を切り裂いてファーストダウンを奪取。

その後も次から次に、
テンポよくQBスタッフォードのパスが「いつものように」カップの懐にわたり、
ラムズは1分半ほど残して、
ついに逆転TDを決めました。

そのTDパスもスタッフォードーカップのホットラインでした。
得点は23-20。
3点差でラムズがリードして、
残り1分半の攻防を迎えました。


そしてここで勇躍ベンチを出てきたのが、
ドナルド率いるラムズが誇るディフェンダー陣。

この最後の痺れる場面。
49ers戦でも見せてくれたように、
「スーパーボウルリングをなんとしてでも取るんだ」
という気迫に満ちたこの軍団は、
相手攻撃陣にまさに「襲い掛かり」ました。

最後の最後、
4ダウン1の場面。

いいパスを通されれば、
シンシナティは悪くてもFGで同点の場面でしたが、
「ここぞという時はドナルド」の合言葉通り、
ドナルドが相手QBボローにプレッシャーをかけて進撃を許さず。

この瞬間、
ラムズは待ち焦がれたスーパーボウル制覇を達成しました。

セントルイス時代の99年から22年ぶり、
誰もが待ち望んだLAラムズとしては、
初めてロンバルディ・トロフィーを抱くことになりました。


涙を隠せないドナルドの姿を見て、
ワタシはまた涙。

この大事な試合で、
やはり輝いたのは生え抜きのフランチャイズ・プレーヤーである、
WRのクーパー・カップであり、
DEのアーロン・ドナルドでした。

その彼らに、
「スーパーボウルを取るために獲得したピース」である、
QBスタッフォードやWRベッカム、LBミラーらが見事に絡んで、
若き名将、HCのショーン・マクベイの望む「戦うチーム」が出来上がりました。

今季は12勝5敗で西地区優勝を飾ったものの、
プレーオフのシードは4位。
勝ち抜くのはいばらの道でしたが、
戦っていくほどに「勝ちたい」気持ちがチーム全体から湧き上がってくるのがわかり、
ついに頂点まで上り詰めました。

特に同点に追いつかれたバッカニアーズ戦は、
完全に負けを覚悟しましたけどね。

よく頑張ってくれました。



ああ、思えば長い道のりでした。

強豪と言われ、
NFCの西地区でいつもトップをうかがう位置にいたのに、
最後は49ersに頭を押さえつけられ、
80年代は「最後の壁が破れない」時代が続きました。

90年代には苦難の時期が訪れます。
チームの再構築が遅れ、
下位に低迷すること長く、
戦っても戦っても負けてばかり。

何度も何度も、
ワタシも応援に行きましたが、
まさに「勝つのを見るのがレア」な時代でした。

そしてそれと同時に人気も落としていき、
ついに95年にはセントルイスへの移転。

ワタシはセントルイス・ラムズは「応援しているのか、していないのか、あまりよくわからん」状態で、
ラムズに対する情熱もグッと冷めた時期ではありました。

そういえば、
ラムズのTシャツも帽子も、
な~ンも身に着けない時期が、
長く続きましたね。

どちらかというのAFCのチャージャーズに肩入れしてこの2000年代、2010年代の半ばごろまでを過ごしてきたワタシ。
しかしSoFiスタジアムという素晴らしいスタジアムとともに再移転してきたラムズ、
「こりゃ~また、熱入れて応援しなきゃなんね~なあ」
という事になって、
若き闘将・マクベイHCのこのラムズを、
また若いころのように熱心に応援しているというのが今の状態です。

紆余曲折を経たチームが、
ようやくたどり着いた栄冠。


ワタシにとって、
ラムズ、チャージャーズ、MLBのエンジェルス、NHLのダックスは「特別なチーム」なのですが、
この喜びは2002年にエンジェルスが初めてワールドシリーズを制覇した時以来の、
心から喜べる栄光です。

さっそく友達からも、
メールが入ったりして、
本当に幸せな夜を過ごさせてもらいました。


ただひとこと、

やった~~~~~


そんな素晴らしい、
ラムズの優勝ですね。

オールドファンをこんなにも喜ばせてくれるとは、
感謝しかありません。

昨日は冬季オリンピックのこともどこかに飛んでいっちゃっていたし、
もちろんバレンタインデーなんてことも、
後から言われて初めて気が付きました。

やっと今朝、
夢から覚めたって感じです。

あ~~~~

ありがとう、ラムズ。
ワタシの誇りです。

*本音でいうと、まさか今年、地元開催のSBで優勝できるなんて、露ほども思っていなかった~~~~~。
 あのレギュラーシーズン終盤の戦いぶりで、頂点まで行けるはずね~よなんて思っていましたからねえ。
 勢いっていうのは、ホント恐ろしいもんです。


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