≪第84回選抜高校野球大会≫
◇準決勝展望
【第1試合】 大阪桐蔭(近畿・大阪) - 健大高崎(関東・群馬)
大阪桐蔭がすべてに上回る。健大高崎は足攻にかけたい。
強豪を次々逆転で破り波に乗る大阪桐蔭が優位に試合を進めそうだ。
今大会、初戦で主砲・田端を欠いたとはいえ、大阪桐蔭の各打者の振りの鋭さは、他校の追随を許さない。
いずれ劣らぬ好投手をことごとく終盤で突き放してきた力は、相当なものだ。
守りではエースの藤浪が絶好調。浦和学院戦で見せた、3連打を浴びた後ギアをチェンジして後続を3者三振に打ち取った投球は、半端じゃなかった。
大会NO1はもちろんのこと、ネット裏のスカウト陣は、藤浪の評価を1ランクも2ランクも上げたのではないだろうか。
この藤浪、ワタシは初めて今大会で見たが、とにかく剛球だけではなくまとまっている印象だ。大会前の評価では、大谷(花巻東)と比較して、大型投手にありがちな不器用さや不安定さが顔をのぞかせる投手ではないかと思っていたのだが、そんなことはほとんど感じさせない、まさに【ダルビッシュ2世】の投手だということを実感した。あとは連投になった時のスタミナだけだが、恵みの雨が降り中2日空いたことと、前試合でも6回からの登板だったため、殆ど心配はないであろう。”大会の風”は間違いなく大阪桐蔭に吹いている。
対する健大高崎は、”大化け”を期待したチームのひとつだが、予想以上に化けて4強に進出してきた。打線はもとより足を使った攻撃もあり得点能力が高かったが、エース三木を中心にした投手陣と、それを支える守りの精度が格段に高くなり、全国で十分強豪に渡り合えるだけ戦力を整えてきた印象だ。
エース三木は準々決勝での登板はなし。しっかりと休養が取れたことで、ひょっとするとの期待も膨らみつつある。健大高崎としては、今日の試合は三木がカギを握っている。理想の展開としては、浦和学院が準々決勝で見せた戦いぶりだろう。しっかりと前半に先制し、三木の低めを突く投球で大阪桐蔭打線の焦りを誘いたいところだ。打線は1・2番の出塁がカギ。大型投手である藤浪を崩すには、やはり足を絡めて投球のリズムを崩すことだろう。
当然大阪桐蔭が有利だと思われるが、よもやの展開も有り得る準決勝だ。
【第2試合】 光星学院(東北・青森) - 関東一(東京)
光星の強打vs関東一の剛腕・中村。興味深い対戦となった。
昨夏の甲子園準V、そして秋の明治神宮大会Vと、
全国で二大会連続決勝に進出している光星学院の力は本物だ。
今大会優勝候補の有力候補に挙げられていたが打線中心のチームだったため、ワタシは一抹の不安を抱えてみていたが、なんのなんの。
エース金沢と城間の二本柱の投手陣の整備がかなり進み、本当にしっかりとしたチームに変貌した。打線も苦しみながらでも最後はしっかりととらえた昨日の愛工大名電線を見るまでもなく超一級品。みちのく初めての大旗を抱く準備は、十分に整ったとみている。そして強打に隠れてはいるが、このチームは守備が実にしっかりしていて、破綻をきたすことがないのも大きな特徴だ。東北のチームというと、追い込まれると守備から破綻してしまうというところがどうしても見受けられたのだが、今回の光星学院はその点もクリアしており、穴を探すのが難しい。春でこの精度なのだから、夏はもっと期待できそうだが、とりあえずは春のセンバツ制覇は外せないところだ。
関東一は、期待されていたエースの中村が順調に冬場伸びたのが今大会の大きな収穫だろう。まだ二年生だけに、時折不安定なところが顔をのぞかせるが、高めの球の伸びは素晴らしい。あの智弁学園、横浜といったチームがことごとく高めを打ち上げているところを見ると、見た目以上に球は打者の手元でビュッと来ているのだろう。まだまだ精度はいま一つな変化球も、とりあえずは緩急を使うことに一役買っており、春の時点でこの投手を打ち崩すのは至難の業だ。例年の【強打・関東一】の異名からはまだ遠い打線だが、準々決勝でようやくあたりが出る兆しが見えてきた。もともと振りは鋭い選手を並べる打線だけに、火がつきだすようだと中村をしっかりサポートできるはずだ。
この試合、光星学院が有利と見るが、関東一にも勝機は十分。できれば二回戦の智弁学園戦のような展開が望ましいだろうが、いずれにしても先制点は勝つための必須条件となるだろう。光星学院としては、腰を据えてじっくりと中村を攻略していきたいところ。今までのように前半を金沢、城間の二本柱でしっかりと抑えて、有利な展開に持ち込めればベストだ。
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