12/13【PXB WORLD SPIRITS】 ~東京・有明アリーナ~
◇4団体世界バンタム級王座統一戦 12回戦
WBC・WBA・IBF王者 WBO王者
井上尚弥(大橋) ◎ TKO11回 ● ポール・バトラー(英国)
1分9秒
バンタム級の4団体統一をかけた世界タイトルマッチ。
チャンピオン同士が戦うといっても、
賭けが成立しないほどの実力差があるとみられていたこの対決。
ワタシも「4団体統一」に心はグッとくるも、
対戦自体は少し冷ややかな感じをもって見つめていました。
試合は最初から井上の一方的な試合。
バトラーはとにかくガードを固め、
致命的なパンチをもらわないようにするのが精いっぱいの”戦略”で、
井上尚弥の一方的な技術の品評会となりました。
むか~しむかし、
こんな試合、見たことあるなあ・・・
なんて思って見ていました。
昭和52年か53年ごろだったかなあ。
日本人が世界挑戦をして、
逃げて逃げて逃げまくって、
それで判定はドロー。
そして次の日の新聞の見出し、
今でもよ~く覚えています。
「え~あれでドロー?!」
昨日の試合も、
それに近いような内容でした。
バトラーはとにかく耐えて、
ワンチャンスを狙うという感じで、
リスクは一切冒しませんでしたね。
井上尚弥の4団体統一がかかっていなければ、
ちょっと世界タイトルマッチとしては見ていられない内容でした。
まあ、
井上尚弥のボクシングを見るという事に焦点を絞れば、
いろいろ見られてそれなりに楽しかったといえば楽しかったのですが。。。。。
しかし、最後しっかりとチャンスをものにして、
KOまでもっていったのはさすが、
とうなってしまいました。
今までの数年間、
バンタム級で戦った相手、
ほぼ名のある相手(チャンピオンという意味で)だったのに、
まるで相手にならなかったのは、
ホントどう理解すればいいのでしょう。
それだけ井上尚弥が突き抜けているという事の証左なのですが、
カネロを見たって誰を見たって、
現在のPFPボクサーでも、
井上尚弥張りに「完勝」ばかりは続きませんよね。
多分パンチの破壊力が、
2,3階級上ぐらいのレベルなんでしょうね。
そこにもってきてディフェンスも素晴らしくフットワークも使え、
なおかつ類稀なるボクシングIQを持っている。。。。。
こりゃ、
バンタム級で戦うのは、
他の選手にとって酷というもの。
昨日もリング上で来年のスーパーバンタム級への転級を宣言していましたが、
モチベーションの上がる相手との「激闘」を見たくなっているのは、
果たして私だけなのでしょうか。
個人的にはスーパーバンタム級も、
彼の器には小さすぎると思っていて、
本当の「戦い」は、
フェザーじゃなかろうか・・・・・・
なんて思っているところです。
それだけのすごさ、
また昨日も見せてもらいました。
時として神様は、
各分野にとんでもない「ど天才」を生み出しますが、
井上尚弥こそ、
その名に恥じないスーパーチャンプだと思います。
遮るものがあるとすれば、
これまでにも何度もあったように、
マッチアップの停滞とか、
リング外でのことになるのでしょうね。
個人的には、
「スーパースターには、スーパースターとしての戦う場所がある」
と思っていて、
もう日本を出てもっと大きな大きな舞台で、
戦っていってほしいと思います。
この、ライブ映像がどこにいても手に入り見ることができる時代、
大谷翔平のように、
「アメリカでもまだだれもやったことがない」というような世界を、
見せてもらいたいなあ・・・・なんて思っています。
日本で戦おうが戦わなかろうが、
会場に見に行かなければいずこも同じ。
サッカーのワールドカップのように、ね。
彼にとっては、
この日本は小さすぎる。
最後の引退試合だけ、
万感の思いを込めて日本で興行してもらえば、
ワタシはそれで満足。
2023年は、
もっともっと、
世界に羽ばたいていってほしい、
そう思っています。
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明日、井上尚弥の4団体統一タイトルマッチ。 スカッと勝って、その先へ。。。。
本来ならばとっくに成し遂げていたはずの偉業、「やっと」という副詞が正しいのかな。
コロナに翻弄され、ずいぶん回り道してしまいましたが、これで思い残すことなくスーパーバンタムに行けますね。
楽しみだ~
試合の方は、3R戦ってみて、相手は明らかに逃げに徹し生き延びることを選択したように思います。
「オレは井上を相手に倒されることなく12Rまで戦った」という箔をつけたかったのでしょう。(こんな事が箔になるのが井上の強さを物語っています)
WBOチャンピオンなのに。
チャンピオンが途中から逃げまくるという、それだけ圧倒的な差を感じたのでしょうね。
まあ無理もないでしょう。
ドネア戦からまた一段とパワーアップしたように感じます。
試合運びを見て思ったことは、バンタムで最後の試合なのでお客さんを楽しませよう、
長い時間見てもらい満足してもらおうと思ったのではないかと思います。
だから、ノーガードで誘って何とかボクシングをしようとしたのだと思います。
それでも乗ってこず、なんともかみ合わないハッキリ言って退屈な展開になってしまいました。
しかし10Rで、もう行ったれ的にスイッチが入った井上は、やっぱりモンスターでしたねえ。
いとも簡単に終わらせたところを見ると、やはりそう感じてしまいます。
その気になれば、3Rもしくは4Rで倒せれたでしょうね。イヤ、もっと早い回で終わってたでしょう。
もうこれで完全にバンタムでは敵がいなくなりました。
全世界が今後に注目しています。
もう今からワクワクしています。
待ってろフルトン!アフマダリエフ!
おとなしくそれぞれ防衛戦して大事にベルト持っていなさい。
間違っても統一戦なんかするんじゃねえぞ。
あー楽しみ。
PS
ここにきてフルトンはフェザーに階級アップするような記事を目にしました。
だから待ってろっつーの。
hanahanaさん、やっぱり井上、すごかったですね。
1Rのファーストインプレッションでもう、相手は「これはあかん」と思った感じでしたね。あとは「俺の勝利は、最後まで立っていることだ」ってなもんで、あれだけ挑発されても自分から攻撃してこなかったですもんね。
やっぱり「自分から言ったらやられる」というのが、脳の奥深くにインプットされてしまったとしか思えないようなファイトでした。
多分ポール・バトラーって名前、すぐに忘れてもう二度と頭の中に浮かばないんじゃないかな。
さて、井上尚弥の今後です。
なんだかいろいろ見聞きしていると、フルトンは転級、アフマダリエフは拳のケガ&対戦相手すでに決まっている・・・・なんてことで、なかなか試合を組むのが大変そうですね。フルトンが転級した後の後釜王者狙いで最初は行って、その後どんどん膨らませていく・・・・って感じですかねえ。それでも4団体を統一するには、3年から4年ぐらいはかかりそう。。。
ワタシはそのうえ、フェザー級での戦いが、一番井上を熱くするのではないかと思ったりしています。今の力を落とさなければ、Sバンタム級ではバンタム級の時と同じく、「そして誰もいなくなった」状態になるのではないかな、なんて思ったりしています。
先日のフェザー級の世界戦を見たんですが、率直な感想として「うわあっ、体の差は大きいなあ」と最初は思ったんですが、ファイトを見ているうちに「これなら何とかなるな」って感じに変わりました。
井上尚弥自身は、「苦戦望むところ、俺は熱くなりたいんだ」と思っている節がありありで、そのような対戦になった時、隠れていた引き出しが開けられて「本当のホンモノの井上尚弥」が出現するような気がするんです。
ですから、何とか全盛期のうちにフェザーへ・・・・が、ワタシの井上尚弥に対する「最大にして最後の望み」ですね。