≪第93回選抜高校野球大会≫
【第4日】
第1試合 市和歌山 1-0 県岐阜商
第2試合 智弁学園 8-6 大阪桐蔭
第3試合 広島新庄 1×ー0 上田西 (延長12回)
第4日を迎えた甲子園。
強豪同士の対決に、
甲子園が揺れました。
第1試合は大会屈指の剛腕、市和歌山の小園が、
智将・鍛治舎監督率いる県岐阜商と相対しました。
しっかりと小園対策を練ってきたであろう鍛治舎県岐阜商。
その一端は垣間見えましたが、
小園投手はその上を行っていましたね。
コントロールが少し乱れる場面もありましたが、
伸びる速球とブレーキ鋭いスライダー、
そして好投手の条件である「ピンチになるほどギアが上がる」投球で相手打線をほんろうし、
最後までホームを踏ませずに完封しました。
見事な投球でした。
2回戦以降はさらに投球の精度が上がりそうな予感もしますし、
市和歌山としては上々の立ち上がりで大会に入れたといえるのではないでしょうかね。
ここまでの大会を見ていると、
やはり「春は投手力」というのが如実に出ているように感じます。
「好投手いるところに覇権あり」
が証明される大会になりそうな予感です。
第2試合は優勝候補同士の激突。
ゴリゴリの筆頭候補、大阪桐蔭に対し、
秋の近畿大会で大阪桐蔭を破っている智弁学園は、
「俺たちのほうが強い」という強い気持ちに加え、
ひるむことが全くなく真っ向勝負を選んだあたりにチームの自信を感じました。
試合は初回から動き、
大阪桐蔭のエース・松浦のコントロールの乱れを突いて智弁が4点を先制。
そして中盤までは左腕のエース西村が好投し、
大阪桐蔭に付け入るスキを与えませんでした。
それでもそこは大阪桐蔭。
4点リードされても焦ったそぶりは全く見せず、
どっしりと構えて反撃に出たのは見事でした。
6回に満塁からショートのエラーで2点を返しますが、
このプレーも大阪桐蔭の1塁ランナーの走塁が見事で、
エラーを「誘った」というのが正確な見方でしょうね。
このあたりに、
ただ打って投げて・・・・・というだけではない、
大阪桐蔭が「なぜ常勝軍団でいられるのか」という事の一端が垣間見えました。
しかし守りではこの試合、
大阪桐蔭らしからぬミスが続出。
特に度重なるバッテリーエラーで失点を重ね、
追いついては引き離される・・・・・という事が続いたため、
最後はとらえることができませんでした。
3-8のビハインドから8回、
連打で3点を返し2点差に追いついた迫力は、
さすがのものを感じさせましたが、
さらに続いた2点差の1死1・3塁、バッター好打者の野間という場面で、
エンドランが失敗してゲッツーを食らってしまい、
反撃もそこまで。
9回も見事な当たりがファースト正面のライナーとなってまたもダブルプレー。
ハードラックが重なって、
この「優勝候補筆頭」は無念の敗退となってしまいました。
ワタシはこの試合を見て、
もう一つ「感じたこと」がありましたが、
それはまたの機会に。
(長年甲子園の野球を見てきたうえで大阪桐蔭に対して感じたことです。決してネガティブなことではありませんのであしからず。)
第3試合も激戦になりました。
3点ぐらいの勝負になるかなと思っていましたが、
両校投手が素晴らしい投球を披露して、
「点の入る気配すらない」
見事な投手戦となりました。
投手力が弱いといわれていた上田西のエース山口は、
そんな前評判を覆す見事なピッチング。
球速以上に手元で伸びるストレートと落差の大きいスライダーを低めに投げ、
全くコントロールの心配もない見事な投球で広島新庄打線をほんろう。
球速は130キロそこそこですから、
全国の高校のピッチャーの参考になるような、素晴らしい投球でした。
「ああ、こうしたら強打線でも抑えられるんだなあ」という学びを与えたと思いますね。
一方広島新庄の2枚看板、
花田ー秋山のリレーも見事。
球威のある花田がしっかりと試合を作り、
秋山は外の低めいっぱいに決まる速球に加え、
シンカー気味のチェンジアップやスライダーを多彩に投げ分け、
「さすがは広島新庄の左腕」
とうならせてくれる見事なピッチングでした。
最後は選抜初のタイブレークがちらついてきた12回2死から、
広島新庄の3・4番の連打で決しましたが、
勝負は一瞬、そして紙一重。
そんな分かりきった格言を、
思い出してしまう結末となりました。
両エースを支え続けた両チームの守備力も見事。
ものすごく締まった、
見事な試合でした。
ワタシは過日の広島新庄vs木更津総合の見事な試合を思い出してしまいました。
さすがは甲子園。
レベル高いね~~~~。
広島新庄はこれで新チーム結成以来負けなしの40連勝。
果たしてどこまでこの連勝記録、
伸びていくことでしょうか?
2回戦は大阪桐蔭を破った智弁学園が相手。
好試合が期待できそうです。
息つく間もない4日間。
『甲子園がある幸せ』
連日かみしめています。
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