土曜日の味の素スタジアム。
スタジアムは満員の大盛況。
桜のジャージを身にまとった人、
そしてブラックのジャージを身にまとったオールブラックスファンも散見されて、
今までに感じたこののない素晴らしい雰囲気の試合となりました。
日本代表がオールブラックスに挑むのは5年ぶり。
その秩父宮での試合の時、
ファンは日本代表の戦いを見に来たというよりも、
オールブラックスのすごさを見に来たという人たちで会場は満員になっていました。
そして試合は、
オールブラックスのすごさばかりが目立ち、
日本代表はこれまで通りオールブラックスには「何もさせてもらえない」というのを強く感じた試合でした。
その時のスコアは6-54.
しかし観客は満足げに、
「オールブラックスはすごかった」と口々に言いながら帰ったものでした。
日本代表については「あんなもんだろうね」というコメントがほとんど。
そしてワタシも、
「オールブラックスはすごかったな」
という感想とともに家路についたものでした。
それから5年という歳月が流れました。
そして、
ラグビー日本代表の立ち位置は、
本当に大きく変わりました。
それが土曜日の試合、
観客席を見てもよくわかりました。
桜のジャージを身にまとっている人もそうでない人たちも、
試合前に語っていたのは、
『日本代表がオールブラックスにどこまで食い下がるか』
ということ。
「勝つ」とまではいわないものの、
「わが日本代表はオールブラックスに対峙できるぐらい、十分な実力を蓄えてきた」
という期待みなぎるコメントが多く聞かれました。
それが球場の雰囲気にも表れ、
実に素晴らしい、
ラグビーの試合会場では久しぶりに感じるような雰囲気を熟成していました。
そんな試合前でしたが、
やはりオールブラックスのハカが行われると、
会場の盛り上がりは最高潮となりました。
試合はキックオフから盛り上がった展開に。
開始早々3点を先制されたものの、
すぐにアニセサムエラのキックチャージが決まりトライを奪い逆転。
盛り上がりはもう最高潮になりました。
その後はオールブラックスの素晴らしすぎる”強さと速さと驚き”を併せ持つ攻撃にやられましたが、
日本も負けじと前半だけで3トライを返して反撃。
「俺たちのジャパン、やるぞ!」
という気持ちになせてくれる、
見事な攻撃を随所に見せてくれました。
しかしながら、
相手がボールを保持した時は全く止められずトライまでもっていかれてしまうというのは、
課題として残ったでしょう。
オールブラックスほどの攻撃力ではなくとも、
攻撃力のある相手と対峙した時、
例えば日本が次のW杯でターゲットとしているアイルランド、スコットランドの攻撃をどう止めて失点を防ぐかということに、
まだまだ改良の余地はたくさんあるということです。
試合の最終スコアは31-69。
日本代表は5トライを奪いましたが、
10トライを奪われ、スコア的には完敗に終わりました。
でも日本代表、
本当にW杯での8強が完全に視野に入ってくる強化をしているということは、
この日でよくわかりました。
その強化の方法が間違っていないということも。。。
そして、
ラグビーの試合で、
日本でもこんなに素晴らしい雰囲気を作れるということも、
新鮮な驚きでした。
来年のW杯が、
本当に楽しみになってきました。
一歩一歩階段を上り続けるブレイブブロッサムズの面々、
その「我らが代表」を、
熱烈に応援していきましょう。
きっと彼らはその期待に応えて、
今までに見たことのない景色を見せてくれるはず。
そんなことを思いながら、
弾むようなステップで球場を後にした、
ワタシなのでした。
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今まで全く歯が立たず、防戦一方で試合らしい試合をさせてもらえなかった。
それがどうです!オールブラックス相手にここまでちゃんとラグビーができていたことがあったでしょうか。
31-69。
これぐらいの失点はある程度覚悟の上でしたし、数字でみれば完敗かもしれません。
ラグビーでは普通によくあるスコアです。
欧州5カ国勢でもよくあるスコアです。
前回のW杯でフランスは、13-62です。
(以前からの5カ国にイタリアが加わった6カ国に未だに違和感があります笑)
よって、対オールブラックスということを考慮すれば、まーったく恥ずかしくないスコアといえるのではないでしょうか。
今回は多くの見せ場を作り、大健闘ですよ。
特に密集でのフォワード戦では互角だったのでは?と感じさせる試合でした。
前半終了間際に相手22mラインでペナルティもらっても狙わず、ラインアウト勝負に挑み
南ア戦を思い起こさせるようなモールで押し込んだ場面。
そこからサイドに展開し得点を奪った時は感動しました
オールブラックス相手にあの瞬間は圧倒していましたね。
またタイミングよく40分経過を知らせる合図のホーン音が鳴ったことによって切迫感が増し、手に汗握り興奮したなあ
あのシーンは個人的名場面でした
しかしワンチャンスで一気に得点に結びつけるオールブラックスのバックス陣は本当に世界最強ですね。
特に当たりのポイントをずらしての突破力がすごい。
わずかなディフェンスのギャップを瞬時に突くのがうまいなあと感じました。
ボクシングで言えば、ガードの隙間を打ち抜くストレートのような。
ディフェンスのフォローに素早く戻るための走力、体力がもっと必要ではないでしょうか。
ラック等、接点での奪い合いに勝つことは大事ですが、無理を承知で奪い合うのはスタミナを消耗するだけです。
個人的に思うのは、ブレイクダウン後の動きがもっと大事なんじゃないかなーと思います。
ま、あのような突破をされちゃあ戻りようがないですが・・・
今までの代表だと後半になるとズルズルやられるパターンですが、今回は諦めず食らいついていき、今後に大きな期待がもてる結果でした。
それに、選手たちがこの結果に全く満足をしてなく、ディフェンス面で思った以上に差があることを思い知らされたようなコメントしています。
ほとんどのラグビーファンが、よくやった!大健闘!などと感じているのと反対に、なにか打ちのめされてしまったというか、思い知らされたような悔しさが表情に出ていました。
それを見て頼もしい気持ちになりましたね。自分たちはまだまだだと。
まずは欧州5カ国勢と常に互角に渡り合えるようにレベルアップしてほしい。
まあ、今回は相手は若手の多い1.5軍だとか言う声も聞こえますが、そこはよろしいでしょう笑
こっちだってマフィも松島もいません!(立川なんで代表外れたんだろう?)
それになんせ10年間世界ランキング1位のオールブラックス。
若手だろうがリザーブだろうがオールブラックスに変わりはありません。
腐っても鯛です。
攻撃面では他の強豪とも渡り合えるような手ごたえを掴んだのではないでしょうか。
そう感じます。
次回のイングランド戦の内容次第では、アイルランド、スコットランド相手でも何かをやってくれそうな気がしますね。
期待してますよー。
負けたのにこんなに清々しい気持ちはあまりないですね。
行ってきました味の素スタジアム。
競技場の周りの警備体制や観客の動線まで、完璧にシュミレーションするというミッションで進んでいたこの日の試合。入場させるゲートの少なさなど改善すべき点もいくつか見受けられたのですが、たくさんの観衆が集まってとてもいい雰囲気を作り出していました。
国際試合、テストマッチでも、こうした何かすがすがしさを感じさせる試合って、いいですよね。殺伐とした雰囲気と荒れた試合、それが定番になっているのはもう、辟易です。
試合は日本代表が十分に戦えるチームになってきていることを感じさせてくれました。エディーさん時代に言われた”JapanWay"が、より一層際立ってきている感じがします。ジョセフHCも、なかなかの手腕ですね。
もちろんワタシも、この日は黒いジャージではなく赤白のジャージで、会場に向かいました。