台風が近づく甲子園。
第9日目は、
雨を睨みながらの開催となりました。
翌日の10日目は早々と中止になり、
その翌日に順延となりました。
そんな中での3試合。
第一試合は日大三が鳥栖工との凌ぎ合いを制して今大会2勝目。
今年の三高は、
ワタシの見立てでは投手を盛り立ててロースコアのゲームを勝ち切る野球。
決して今までの「強打の三高野球」ではないと思っています。
この試合も早めに継投したエース安田がきっちり投げ、
中盤から後半に勝ち越し点を挙げ逃げ切りました。
ある意味思い通りの試合展開だったと思いますね。
2001年や2010、11年のような胸のすくような勝ち方はできませんが、
しぶとさで勝ち上がった2018年のチームのような戦い方ができるチームですね。
第二試合では、
神村学園がこの試合も打線爆発で圧勝。
強さをこの試合も見せつけてくれました。
神村学園、
本当に強い戦い方です。
監督さんは「今年は打線のチームではないんで」と常に言いますが、
なんのなんの。
その打球の速さ、
そして見極めの良さ、引き付けの凄さなど、
今大会でもトップと言っていい鋭さを持っていますね。
投手力も、
2番手で8イニングをきっちり投げた黒木は完全に計算できるので、
層も厚くなって戦力がここに来て盤石に近付いてきた感じがします。
優勝候補の一角に浮上してきた感じがしますね。
薩摩隼人初の夏の栄冠に向け、
面白くなってきました。
第三試合は、
北海と浜松開誠館の見事な試合。
この大会、
連日ひと試合はこんな感じの、
ワクワク、ドキドキが止まらない試合がありますね。
本当に素晴らしい大会になっています。
この日のドキドキは、
第三試合に集約されました。
初回から両投手の見事な投球に、
好調な両チームの打線といえども捉えきれず、
7回まで1-0と浜松開誠館のリードで終盤へ。
ここで北海は相手のバント処理ミスなどでノーアウト満塁のビッグチャンスを掴みます。
打順は2番と絶好のシチュエーション。
しかしここから、
浜松開誠館の粘りがすごかった。
2番、3番と強烈なゴロがサードの前に飛びましたが、
サードが見事に捌いて北海に同点は許したものの逆転は許さず。
この厳しい場面で見事な守備を見せるとは、
本当によく鍛えられているんでしょうね。
素晴らしかった。
そしてすぐさま8回には勝ち越し点を挙げ、
「試合の主導権は絶対に渡さない」
という強い意志を感じました。
さすがは常葉菊川時代に、
選抜優勝、選手権4強、選手権準優勝と、
短期間に栄華を極めた佐野心監督の手塩にかけたチームです。
が、しかし。。。
ここで終わらないのが今年の北海。
過去イチ力があるとされる今年のチーム、
この甲子園で、
執念、粘りを身につけてきました。
初戦は9回二死ランナーなしから2点ビハインドを追いついて逆転サヨナラ勝ち。
そしてこの日も、
8回1点ビハインドから、
初戦のヒーロー小保内がまたも起死回生の同点打をセンターに叩き同点。
さらに9回、
まずは投打の大黒柱・熊谷が出塁すると、
四番がキッチリ送って、
迎えた五番関がレフト頭上にライナーのサヨナラ打。
見事な2試合連続のサヨナラ勝ちを決めました。
いやあ、
見事な戦いぶりでした。
今年の北海には、
ホントに勝負に対する執念を感じることができますね。
これまでとかく勝負には淡白と言われた北海道の球児ですが、
今年の北海は一味違う感じがします。
3回戦では、
この北海と神村学園が激突。
この対決、
本当にワクワクが今から止まりません。
ひょっとすると、
この大会の優勝の行方を占う一戦になるかもしれません。
ワタシは少なくとも、
そう思っています。
さあ、
1日の休息を挟み、
いよいよ3回戦。
胸突き八丁の16強!
ここからは、
大会は加速度をつけていきます。
ここから乗りに乗るチームが、
栄冠まで駆け上がっていくことでしょう。
束の間の休憩をうまく使って、
さあ、乗っていけぇ!!