第8日の甲子園。
第一試合、第二試合は、
履正社、智弁学園と地元関西の強豪が登場。
その強打を見せつけて二桁得点の完勝。
特に智弁学園は、
今大会屈指の好投手、
徳島商の森煌を完璧に打ち崩しての完勝は、
今年の智弁打線の凄まじさをまざまざと見せつけてくれましたね。
徳島商は初回あっという間に3点を先取しましたから、
これでペースは握ったと思ったことでしょう。
しかし智弁はその後の点を許さず、
すぐに反撃体勢を整えて、
3回見事な初球攻撃で森を打ち崩しました。
強打線だけあって、
140キロ中盤のストレートに全く振り負けることなく、
鋭い打球を右に左に飛ばしていきました。
一昨年準優勝に輝いたチームの強力打線にも匹敵する打線ですね。
優勝も視野に入ってきているのではないでしょうか。
徳島商の森煌は、
キレや伸びが今ひとつのこの日の調子の中、
最初に得点が入ったので、
早くアウトが取りたいという気持ちが出たか、
ストライクを揃えすぎましたね。
しかしながら、
最後の最後まで、
表情を変えずに淡々と投げ切ったのは見事でした。
これから上のレベルでの野球が待っていると思います。
どこまで成長していってくれるのか、
とても楽しみな存在です。
第三試合は、
雨で1時間半ほど中断があって、
本当に難しい試合になりました。
中断したのが1-1同点の8回一死1.2塁、
カウント3-2という場面。
この試合を決めかねない一球の前に1時間半の中断とは、
両チーム、特に守っていた花巻東にとっては、
長い長いブレークだったと思います。
中断の後、
花巻東はピッチャーを交代。
そして初球は際どい球がボールの判定。
一死満塁となりました。
しかしここから粘って勝ち越しを許さず、
その裏タイムリーで勝ち越し。
この難しい試合を制しました。
花巻東にとっては、
スラッガー佐々木倫太郎が完全に抑えられ、
攻撃の糸口が掴めない嫌な展開の中、
よく勝ち切ったと思います。
クラークにとっては、
エース新岡がナイスピッチングを見せていただけに勝ちたいゲームでした。
しかしこれが球運というやつで、
この日はクラークの日ではなかったと考えるしかないですね。
佐々木啓治かんとく、
またいいチームを作って甲子園に帰ってきて欲しいですね。
そして第四試合です。
素晴らしい試合でした。
おかやま山陽、大垣日大ともに存分に力を出し切ったナイスゲーム、
痺れました。
開始時間がかなりずれ込んだことから、
その影響で大垣日大のエース山田が初回に乱れ2点を失いましたが、
それ以降は両投手ともに見事なピッチングを披露。
2-1の僅差で終盤を迎えました。
8回表2死、大垣日大の4番であり阪口監督の孫である高橋が見事な一撃をライトスタンドに放って同点。
試合は全くわからなくなりました。
そして試合は延長タイブレークへ。
表の攻撃で大垣日大は1点、
そして迎えた裏のおかやま山陽の攻撃は2死1.2塁。
ここで大垣日大のエース山田、
わずかな綻びを見せて四球。
満塁としてこの日あたりに当たっていた渡辺を迎えてしまいました。
まさに痺れるような場面。
ここでまさかのプレーが。
大垣日大・山田の投じた高めの球を、
なんと高橋がパスボール。
焦って取りに行った高橋が、
ベースカバーに来た山田に投げられましたが、
これがそれでなんと、
2塁ランナーまでがホームにかえって、
おかやま山陽がまさかまさかの逆転サヨナラ勝ち。
まさに筋書きのないドラマとなってしまいました。
大垣日大にとっては、
悔やんでも悔やみきれない、
最後の最後での悪夢でした。
うーん
これが甲子園としか言いようがないドラマでしたね。
79歳の阪口監督。
ボーゼンとしていましたが、
談話ではまだまだ意気軒昂なところを見せて、
また戻ってくると言っていました。
ぜひまた甲子園で、
采配を振るってもらいたいと思いますね。
野球の神様、
というか甲子園の女神は、
時に気まぐれです。
ホント、
最後の最後まで勝敗の行方がわからない、
本当に素晴らしいゲームでした。
明日は台風で中止になりそうな甲子園。
今日は雨雲の下、
3試合が順調に行われそうですね。